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スペイン、EXPOにあわせて商談会、16団体がアピール

  • 2016年9月27日

過去最高の16団体が参加し、業界関係者で賑わった  このほど開催された「ツーリズムEXPOジャパン2016」にともない、スペイン政府観光局は都内で「スペイン観光ワークショップ・昼食懇親会」をおこなった。ワークショップにはスペインの市や州などの観光局、国営ホテル、スポーツやイベントなどの専門旅行会社、百貨店などが出展し、過去最大の16団体が参加した。

 スペイン政府観光局の日本・韓国・台湾地区局長マジ・カステルトルツ氏は挨拶で「2015年はスペインに60万1000人の日本人が訪れて過去最高を記録し、このワークショップの参加者も過去最高になった」と説明。また、スペインが世界経済フォーラム(WEF)による15年の観光競争力ランキングで1位になったことについて述べた上で「日本人観光客が増えたことでサービスの品質が向上したことが大きい」との見方を示し、日本人の増加を歓迎した。

スペイン政府観光局の日本・韓国・台湾地区局長マジ・カステルトルツ氏  カステルトルツ氏に話を聞いたところ、アジアでは日本人が最も多くスペインを訪れており、今年1月から7月までの統計では、宿泊をともなう日本人観光客は3.2%増加した。特にリピーターが増える傾向にあり、滞在日数も平均8泊に伸びているほか、最近では家族でサッカーのリーガエスパニョーラを観戦するなど、目的志向の強い旅が増えているという。

 日本の好調さについてカステルトルツ氏は「スペインには日本人が旅に求める文化や自然がある。世界遺産登録数も世界第3位で、ガウディやモダニズムの建築などスペインにしかない文化がある」と説明。あわせて「観光インフラが整備されており、大小のホテルからワイナリーホテルまで選択肢が揃っている」と分析した。このほど実施した調査では、若い人からシニアまで、日本人のすべての世代がスペインに魅力を感じていることが明らかになったという。

 今後は、料理や文化に焦点を当てたプロモーションを展開する考えだ。「カン・ロカやエル・ブジなど世界最高のレストランがスペインの店であることが認知されてきて、グルメは日本市場で重要なテーマになっている」という。旅行会社に対しては、定期的な会合やセミナーのほか、新しい素材を紹介するファムツアーを継続する。また、新たな活動として、小学校でスペイン語とスペイン文化に関する講演も始めたという。

 カステルトルツ氏はそのほか、イベリア航空(IB)が10月から週3便で運航する成田/マドリッド線にも大きな期待を示した。