日系2社、6月の国際線旅客は5.6%増、NHは全方面増加

  • 2016年8月8日
 全日空(NH)と日本航空(JL)の2016年6月の運航実績で、2社合計の国際線旅客数は前年比5.6%増の140万8631人だった。座席供給量を表す有効座席キロ(ASK)が7.4%増だったのに対し、旅客輸送量を表す有償旅客キロ(RPK)は6.9%増とASKの伸びを下回った結果、利用率は0.4ポイント減の77.7%となった。

 企業別では、NHの旅客数は13.8%増の71万7940人で2桁増。利用率は、ASKが13.9%増、RPKが15.0%増だった結果、0.7ポイント増の74.9%となった。一方、JLは旅客数が1.7%減の69万691人で、ASKは0.8%増、RPKは0.6%減となり、利用率は1.2ポイント減の80.9%となった。

 各社の方面別を見ると、NHの旅客数は「アジア・オセアニア」が15.2%増の48万4127人で最も多かった。その他の方面の伸び率は「北米・ホノルル」が15.0%増の17万3727人となったほか、テロ事件が続き減少を続けていた「欧州」も0.9%増の6万86人と微増。4ヶ月ぶりに全方面で前年を上回った。

 利用率が最も高かったのは「北米・ホノルル」で3.3ポイント増の80.6%。「欧州」は1.6ポイント増の73.1%で、ASKを26.3%増と大幅に増やした「アジア・オセアニア」は1.8ポイント減の70.6%となった。

 JLの旅客数は「東南アジア」が4.5%減の26万5827人と最も多く、次いで「中国」が1.4%増の11万3378人、「米大陸」が7.2%増の10万4118人などとなった。前年からの伸び率では「米大陸」が7.2%増と最も増加し、このほかは「韓国」が2.9%増の4万8438人、「中国」が1.4%増などと続いた。テロ事件が続く「欧州」は2.9%減の5万3952人と減少した。

 利用率が最も高かったのは「ハワイ・グアム」で0.2ポイント減の88.7%。次いで「米大陸」が1.6ポイント減の84.5%、ASKを13.2%減に絞った「韓国」が12.0ポイント増の81.3%となり、7方面のうち3方面が8割以上となった。前年からの伸び率は「韓国」が12.0ポイント増で最も増加し、このほかは「欧州」が1.8ポイント増の78.0%、「ハワイ・グアム」が0.2%減などで続いた。