フランスに官民視察団、「通常通りのパリ」アピールへ

  • 2016年1月16日(土)

15日のノートルダム大聖堂前。観光客の姿は見られるものの、残念ながら日本人はいなかった(パリ発:本誌 栗本奈央子) 観光庁と日本旅行業協会は(JATA)は1月14日、合同でパリに視察団を派遣し、現地時間の15日にフランスの観光・航空関係者と意見交換会を開催した。団長を務める観光庁審議官の古澤ゆり氏は、視察団が国土交通省航空局、観光庁、日本政府観光局(JNTO)、旅行会社、航空会社など、幅広い部門の代表者で組織したものであることをフランス側に説明。「日本人旅行者数を早期に回復するための、道筋について話しあうために来た」と強調した。JATA副会長の菊間潤吾氏も「日本の旅行業界にとってフランスは最も重要なデスティネーションの1つ。1日も早い訪仏需要の回復を望む」と語った。

観光庁審議官の古澤ゆり氏 近年の訪仏日本人旅行者数は年間70万人前後。しかし菊間氏によれば、昨年11月13日のパリでの同時多発テロ事件の発生以降、12月までの1ヶ月半で約2万8000人の日本人旅行者がフランスへのパッケージツアーをキャンセルした。欧州の観光シーズンが始まる4月と5月の予約状況についても「前年の50%程度で極めて低調」だという。

パリ警視庁のオペレーションルーム。可動式の監視カメラで治安維持をはかっている  こうした状況を踏まえて菊間氏は、意見交換会でフランス側に対し、安全面の問題に敏感な日本人の特性を説明。その上で安全確保に向けた対策の徹底を要望した。なお、視察団は意見交換会に先立ちパリ警視庁を視察。パリとその周辺地域に6500人の軍人を配備し、市内には防犯ビデオ1300台を設置していること、今月にはスリなどの予防に向けた日本語字幕付きのビデオをウェブサイトに公開したことなどについて説明を受けている。これらの取り組みについて菊間氏は、「世界一の観光大国として外国人観光客を守ろうとする姿勢を感じた」と感想を述べた。

会合では活発な意見交換がおこなわれた  菊間氏の意見を受けて、パリ観光会議局局長のニコラ・ルフェーヴル氏は「パリにとっては、安全の確保こそが最大の課題」と強調。その上で、フランス全土に対して2月下旬まで発令されている「非常事態宣言」について理解を求めた。同氏は「非常事態宣言は当局が必要な安全対策を取るための体制を強化するものであり、発令したから危機的な状況にあるとは限らない」と強調。視察団には「パリは今も、日本人の愛するパリであり続けていることを、帰国後に幅広く伝えて欲しい」と呼びかけた。

▽日本からのサポート要望「すべて受け入れて進める」

フランス観光開発機構ジェネラル・マネージャーのクリスチアン・マンティ氏  菊間氏はそのほかにもフランス側に対して、パリ市長や観光局長などによる日本人への歓迎のメッセージの発出や、今年の「ツーリズムEXPOジャパン」への参加など、日本の旅行業界に対するサポートの強化を求めた。これに対し、フランス観光開発機構ジェネラル・マネージャーのクリスチアン・マンティ氏は「すべて受け入れ、会議終了直後から取り組みを進めていきたい」と力強く返答。「多くの方々に参加していただいた、その熱意に応えていきたい」と語った。

記者会見での菊間潤吾氏 終了後の記者会見では、菊間氏が同機構とJNTOが双方向交流促進に向けた共同キャンペーンを検討していることを説明し、「JATAとしても、キャンペーンと連動して需要回復に向けた取り組みを進める」と意欲を示した。JATAでは2月に旅行業界向けのセミナーを開催するほか、4月から5月にかけては消費者向けのイベントなどを実施する予定。ツーリズムEXPOジャパンでも「大フランス展」を開催し、各地の魅力を訴求する計画を進めているという。

 菊間氏は「パリの人々の生活は通常通り。視察で見たことを消費者に伝えていきたい」と強調するとともに、今回の視察旅行を足がかりに、地方への送客も強化したい考えを表明した。視察団は16日と17日には、JATAが「ヨーロッパの美しい村30選」として選定した、ミディ・ピレネー地方のサンシル・ラ・ポピーと、アルザス地方のリクヴィールを訪問する予定だ。

※視察旅行の詳細は後日掲載予定

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