HIS、韓国EC会社と韓国人旅行者向け合弁会社、訪日素材など提供

  • 2015年12月21日(月)

(左から)新会社代表取締役副社長に就任予定の和氣智一氏、HIS代表取締役社長の平林朗氏、INTERPARK TOUR代表理事社長の朴振榮氏、新会社代表取締役社長に就任予定のの楊承鎬氏  エイチ・アイ・エス(HIS)は12月21日、韓国でオンラインのショッピングモールや旅行会社を運営するINTERPARKとの間で、韓国人旅行者をターゲットにした合弁会社の設立について基本合意書を締結した。新会社の「INTERPARK JAPAN」では、韓国人の訪日旅行を含む海外旅行のさらなる促進をはかり、日本国内を中心に宿泊施設や観光商材などの仕入れを実施。HISのリソースを活用した韓国人向けのサービスの強化で、他社との差別化をはかる。また、訪日韓国人用のパッケージツアーの企画造成・手配もおこなう。新会社は1月に設立予定で、資本金は3000万円、出資比率はHISが51%、INTERPARKが49%。本社は新宿に置き、第3種旅行業を取得する予定だ。

 HISは新会社に対し、国内外の観光素材や宿泊施設を提供。さらに、国内の訪日旅行者向けフロア「TOURIST INFORMATION CENTER」、海外支店にあるラウンジやツアーデスクなどで、韓国人旅行者のサポートをおこなう。新会社の代表取締役副社長に就任予定の、HIS本社海外営業部海外営業第1グループ戦略推進チームチームリーダーの和氣智一氏によれば、タイなどの東南アジアをはじめとした約20拠点において、無料WiFiサービスや飲み物の提供などのサービスを展開する予定だ。

 INTERPARKは新会社が造成したツアーを、同社のウェブサイトを通じて韓国発海外旅行として販売する。また、韓国の宿泊施設や、同社が韓国国内のシェアの7割を占めるイベントチケットを、新会社を通じてHISに提供する。

(左から)HIS代表取締役社長の平林朗氏とINTERPARK TOUR代表理事社長の朴振榮氏  同日に開催した記者会見で、HIS代表取締役社長の平林朗氏は、韓国の15年の出国者数は1770万人となる見込みで、日本の出国者数を上回る予想であることを説明。韓国発の海外旅行市場の将来性に期待を示すとともに「韓国人に合わせたサービスをHISとして提供していきたい」と意欲を述べた。

 同氏は、韓国にもBooking.comやエクスペディアなどのOTAが参入してきているものの「INTERPARKにHISが素材を提供することで、他のOTAにも十分に対抗できる」と強調。新会社の目標については明示しなかったが、同社のパッケージツアー「チャオ」で年間140万人から150万人程度の日本人が海外を訪れているとし、「韓国人の海外旅行について、将来的には日本と同じくらいの事業にできれば」と意気込みを述べた。INTERPARKを協業のパートナーに選んだ理由としては、同社がECサイトとして2000万名の会員を保有し、韓国内での航空券販売のシェアの50%を占めていることなどを挙げた。

 INTERPARKのグループ会社で、旅行部門を扱うINTERPARK TOURの代表理事社長の朴振榮(パク・ジニョン)氏は、合弁会社設立の理由について「HISは世界各国に支店を有しており、我々のオンライン部門と融合させれば大きなビジネスが可能と考えた」と説明。新会社の代表取締役社長に就任予定のINTERPARK TOUR常務理事の楊承鎬(ヤン・スンホ)氏も、「両社の強みでホテルの客室を確保し、価格競争力を得ていきたい」と話した。さらに同氏は、2社共同での双方向チャーターの実施について示唆したほか、「K-POPのコンサートやファンミ―ティングなどのどイベントをフックに、日本発の韓国旅行に加え、第3国からの韓国旅行の需要も創出できる」と語り、「HISにとっても新たなビジネスチャンスになるのでは」と話した。

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