JATA、ウズベキスタンとMOU締結-16年に3社共同チャーターも

  • 2015年10月29日(木)

 日本旅行業協会(JATA)によると10月22日から26日まで、同会会長の田川博己氏を始めとする9名の訪問団がウズベキスタンを訪れ、国営旅行会社のウズベクツーリズムとMOUを締結した。内閣総理大臣の安倍晋三氏の中央アジア歴訪に合わせたもので、JATAが総理の歴訪に同行するのは今回が初めて。10月29日の定例会見で理事長の中村達朗氏は「観光が2ヶ国の交流で重要だと受けとめられ、JATAがそのなかでも重要なプレイヤーと(政府に)認識してもらえたのでは」と喜びを示した。

 MOUは日本貿易振興機構(JETRO)などが10月25日に主催したビジネスフォーラムにおいて、ウズベキスタンの観光大臣に相当するウズベクツーリズム総裁のファルウ・リザエフ氏と取り交わした。覚書は両国間の相互交流の進展と旅客の増加をはかり、互いに協力することを骨子としたもので、医療や食、文化、自然などをテーマにした持続可能な観光の発展をめざすとともに、観光展示会やセミナー、観光会議などのイベントにおける協力、観光情報の共有、共同での宣伝活動などもおこなう。なお、JATAによれば、観光庁や全国旅行業協会(ANTA)もウズベクツーリズムとそれぞれMOUを締結したという。

 ビジネスフォーラムは「日本・ウズベキスタン経済関係発展の新たな展望」をテーマにしたもので、日本側から約100名、ウズベキスタン側から約200名が参加。日本の企業や大学の代表がプレゼンテーションをおこない、田川氏も「観光産業の発展について」をテーマに発表をおこなった。

 発表では、田川氏が観光産業は世界のGDPの9.8%を占め、経済効果や雇用創出に大きな効果があると説明。加えて、ウズベキスタンにはサマルカンドなどの4つの世界遺産をはじめとする観光資源があり「これらの資源を活かしたツーリズムこそ、ウズベキスタンの重要な成長戦略である」と語った。現在のウズベキスタンへの年間日本人訪問者数は約7000名だが、田川氏はさらなる送客に向け、JATA会員3社が来年4月にサマルカンドへチャーターを飛ばす計画があることを説明。チャーターを機会に食や祭り、文化、スポーツなど「Experience」を切り口にした新しい商品開発に取り組んでいきたいとした。

 チャーターはウズベキスタン航空(HY)の定期便を利用したブロックチャーターとして、成田/サマルカンド間を直行便で3本運航する。HYは夏ダイヤで成田/タシケント線を週2便で運航していたが、現在は運休しており、来春には再開する予定だ。今回のウズベキスタン訪問では24日にサマルカンドを視察しており、中村氏は、タシケントから新幹線型の高速列車で約2時間というアクセスの良さを強調した。

 チャーターはJTBワールドバケーションズ、阪急交通社、ワールド航空サービスの3社がメインとなりおこなう予定で、旅程は現在検討中。サマルカンドでは特別イベントを実施する計画だ。集客目標は700名から800名で、JATA事務局長の越智良典氏は「新しいデスティネーションを探しているシニア層をキャッチできるのではないか」と期待を示した。

 また、田川氏は同日、両国首脳と企業や大学などの代表者との会合に出席し、ウズベキスタンと日本の交流促進に関するスピーチを実施。「日本の官民が連携して、ウズベキスタンの観光人材の育成ができればいいと考えている」と語った。

 さらに、26日にはウズベキスタンの旅行者約50社と、交流促進のための課題や施策などについての意見交換をおこなった。会議では、日本の旅行会社側からウズベキスタン側に積極的な情報提供を求める声があがったほか、ウズベキスタンの旅行先としての認知度向上や、旅行会社を活用した日本からの送客増をはかり、HYの通年運航に繋げたいという意見などがあがったという。

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