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ピーチ、羽田/台北線開設、8月から-成田と「両輪」体制へ

  • 2015年6月25日

(中央)MM代表取締役CEOの井上慎一氏  ピーチ・アビエーション(MM)は8月8日、羽田/台北(桃園)線を開設する。羽田の深夜早朝枠を活用するもので、関係当局の認可が前提だ。MMにとって羽田への就航は今回が初めて。同社によると、桃園空港のスロットが取得できなかったため、就航当初は週6便で運航。15年冬ダイヤ以降のデイリー化をめざし、調整を進める予定だ。

 6月25日に開催した記者会見で、同社代表取締役CEOの井上慎一氏は「都心の潜在顧客層の皆様に利用を働きかけ、さらなる航空需要の拡大をさせていただければ」と意欲を示した。MMの主要顧客層は20代から30代の若者で、女性の利用が多い。羽田線についても、同様のターゲットを設定し、ロードファクターは7割から8割をめざす。また、MMでは乗客の約6割が訪日客だといい、羽田線についても「台湾からの旺盛なインバウンド需要をさらに取り組んでいきたい」とした。
 
 また、井上氏は「MMは潜在需要の掘り起こしによる新規需要の創出に成功している」と明言。MMのみが就航する関空/仙台、松山、長崎線を例にあげ、同社の就航により他社の伊丹/仙台、松山、長崎線の乗客数も伸びたという。例えば仙台線では、MM就航以前の2011年度比で乗客数が19.8%増加。MMを加えた関西/仙台間の乗客数は56.4%増となった。井上氏は「潜在需要を掘り起こし航空総需要の拡大に多少なりとも貢献した」と語り、首都圏でも総需要の拡大に取り組みたい旨を述べた。

代表取締役CEOの井上慎一氏  さらに、MMの就航路線では、韓国に日帰りで焼き肉を食べにいく、台湾から沖縄のヘアサロンへ日帰りで髪を切りに来る、といった「航空機を日常に取り入れた新しいライフスタイルの創出ができた」といい、羽田就航を機に「そのようなムーブメントを首都圏のお客様にも起こしていただきたい」と話した。

 MMは首都圏では成田/新千歳、関空、福岡線を運航しているところ。井上氏は「羽田と成田を首都圏の両輪として活用することを首都圏戦略の枠組として考えている」と説明。羽田は昼間時間帯の発着枠に余裕が無いため深夜早朝枠を利用し、成田は昼の時間帯を活用するという「昼の成田、深夜の羽田の組み合わせ」で首都圏の需要喚起をはかっていく。

 首都圏からの就航先については「国内、海外の区別はなく、4時間圏内」と明言。今後は成田発の国際線についても「否定はしない。望ましいところがあれば選択肢に入る」と述べた。

 東京では鉄道会社とコラボレーションで、MMをアピールしていく考え。井上氏は「首都圏ではまだMMの知名度が低いのが課題」といい、今後は知名度、認知度向上に向けた取り組みを深化させていきたいとした。

 運賃はハッピーピーチで片道7680円から4万2380円。燃油サーチャージは収受しない。また、往復1万2000円で0泊2日の「弾丸スペシャル運賃」も用意。同運賃の対象は水・木と木・金、日・月曜日の3パターンで、期間は8月19日から10月23日まで。「チャンレンジ!弾丸トリップキャンペーン」として、弾丸スペシャル運賃を利用した台湾の旅のアイディアを募集するキャンペーンも計画しているという。なお、航空券の販売は近日中に開始する予定だ。

 運航スケジュールは以下の通り。


▽MM 羽田/台北(桃園)線 運航スケジュール(8月8日~)
MM1029便 HND 05時55分発/TPE 08時30分着(月、水、金、土)
MM1029便 HND 05時55分発/TPE 09時00分着(木、日)
MM1028便 TPE 00時30分発/HND 04時45分着(月、水、木、金、土、日)
※10月17日、24日は運休