トラベルポート、「スマートポイント」の利便性アピール、直販に対抗

  • 2014年12月10日

トラベルポートの高橋章氏 トラベルポートとガリレオジャパン、エアアジアグループは12月10日、旅行会社向けに「クリスマスセミナー」を開催し、トラベルポートの最新ソリューション「スマートポイント」の利便性をアピールした。今年4月にトラベルポートとエアアジアグループがパートナーシップ契約を締結し、アポロとワールドスパンでグループ全社の運賃や付帯サービスの予約が可能となったことを受けたもの。出席者の約半数はBTMに特化する旅行会社の担当者で、その他はOTAなどだった。

 トラベルポートでヘッド・オブ・コマーシャル・リレーションシップを務める高橋章氏は、アジア諸国におけるLCCの急激な台頭に加え、その中で付帯サービス収入も急増している現況について説明。今後、旅行会社がLCCの直販に競合していくには、質・量ともに同等のコンテンツや情報を提供していくことが必要になると強調した。その上で、ユニバーサルAPIによりデータを直接連携させる「スマートポイント」を、「FSCやLCC、鉄道の区別なく全てのコンテンツを1回の検索で網羅できる唯一のGDS」としてアピールした。

 同社によればスマートポイントは、エアアジアグループに加えてライアンエアー(FR)、タイガーエア(TR)、イージージェット(U2)など6社のLCCと提携。そのほかにはFSCのエア・カナダ(AC)とも提携している。提携会社は今後も増加させる方針で、その中にはアメリカン航空(AA)なども含まれているという。

ガリレオジャパンの沢田しげみ氏 ガリレオジャパン営業推進本部長の沢田しげみ氏は、スマートポイントが現時点で、エアアジア各社のウェブサイトと同じ運賃や、ほぼ同じ付帯サービスをカバーしている旨を説明。現在はエアアジア(AK)、エアアジアX(D7)、タイ・エアアジア(FD)、インドネシア・エアアジア(QZ)の座席や付帯サービスが予約可能で、タイ・エアアジアX(XJ)、エアアジア・ゼスト(Z2)、エアアジア・インディア(I5)については準備中と報告し、最終的には「エアアジア・エージェンシー・ポータルにある全てをカバーする」と明言した。

 スマートポイントの今後の機能拡張については、BSP決済や予約変更および仮予約を可能にすることに加えて、企業契約料金の設定などを挙げ、BTMにおける活用に期待を示した。トラベルポートは現在、スマートポイントの最新バージョンとなるVer.5を開発中で、日本では2015年の上半期中にリリースしたい考え。なお、同バージョンでは、デルタ航空(DL)「エコノミーコンフォート」やユナイテッド航空(UA)の「エコノミープラス」の手配も可能にするという。