日韓交流拡大へメガFAM、第1弾520名-数年で700万人へ

  • 2014年12月9日

仁川空港でおこなわれた歓迎式典 (ソウル発:栗本奈央子) 日本旅行業協会(JATA)は12月8日、1000名規模の韓国メガFAMツアーを開始した。2015年の日韓国交正常化50周年を機会として相互交流の強化や地方観光の活性化、日韓相互交流人口700万人の達成をめざしおこなうもの。

 2012年の韓国への日本人訪問者数は350万人であったが2013年は270万人となり、2014年の見込みは230万人。近年増加しているのは中国人旅行者で、14年は540万人を目標としていたところ600万人となる見通し。海外からの旅行者に占める割合は中国が40%程度、日本が25%程度で日本市場のシェアが低下している状況だ。

韓国観光公社の卞秋錫氏  こうした中で韓国観光公社(KTO)の卞秋錫(ビョン・チュソク)氏は本誌取材に対し、両国間の政治的な状況や円安の影響もあって「1年だけで700万人が達成できるものではない。(現状からすれば)2、3年程度はかかる」とコメント。しかし、「周辺諸国からの観光客が大幅に増えなくては、いくら観光が活性化したとしても観光先進国にはなりえない」との認識で、特に日本については減少傾向にあるものの必要不可欠な市場と強調した。

 今後は今回のFAMツアーのように旅行会社のセールス担当者を招くなどの活動を引き続きおこない、日本の旅行会社に送客を促していく。さらに、FITを対象とした取り組みを強化。「FITは旅行会社経由の旅行者と情報へのアクセス方法が違う」との考えから、FIT向けのマーケティングについて、今までと異なる手法で力を入れていくという。


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