阪急交通社、まずは人数重視、拠点も継続展開-松田新社長

  • 2014年6月29日

阪急交通社代表取締役社長の松田誠司氏 阪急交通社代表取締役社長に4月1日付けで就任した松田誠司氏は、このほど本誌インタビューに応じ、47都道府県の人口と同社の延べ取扱人数の比率を目標値として掲げて経営にあたる方針を語った。具体的な数値は明かさなかったが、松田氏は「数値が低いところでは必要とされておらず、あってもなくても変わらないということになる」と説明。「まずは、どれだけ利益をあげたかよりもどれだけご利用いただけたか」を重視する考えだ。

 現状は、もともと強い関西の大阪や奈良、兵庫では海外旅行が1%前後で、国内旅行も県によっては4%程度に達する。しかし、海外と国内の目標を達成できている都道府県は今のところ全国で4県のみで、片方だけでも11県。今後は、商品力の強化や、団体旅行などの取扱拡大によりこれらの数値を引き上げていく。

 人口対取扱人数の比率では、例えば海外旅行の場合にパスポート取得率の高低などが影響する可能性もある。しかし松田氏は、仮にパスポート取得率が低かったとしても「めざしている目標値であればさほど問題にはならない」と分析。「むしろ、出国者が少ないということは海外旅行の情報も不足している可能性があり、そうであれば支持をいただける可能性も高まる」と語った。

 こうした比率を高めるため地域に密着した商品開発も重視し、拠点数は増やす方針。申込電話の受け付けやツアーのハンドリングなどを支店から引き上げて集約し、店舗は商品のみに専念することで運営コストを引き下げ、各地への展開を容易にする。

 また、阪急交通社グループでは2013年3月期の決算で営業利益が5割減となるなど苦戦したが、これについては中国と韓国の落ち込み及び円安の影響が大きかったと説明。また、国内旅行でも遷宮行事などの効果はあったものの、他社ほど国内旅行の取扱規模が大きくなかったために限定的であったという。

 今後の対策として、2014年度と2015年度は中国や韓国の落ち込みを補うデスティネーションの開発を急ぐ。具体的にはシンガポールや台湾、マレーシア、インドネシア、フィリピンなどへの商品展開をより積極的に進めているところ。要望が強いという北・中南米やアフリカなど新しいデスティネーションにも取り組んでいく。

 加えて、ブランド戦略でもクリスタルハートとフレンドツアーの強化が課題といい、「もっと代理店に支持されるブランド」をめざす考えだ。

 このほか、訪日を含むグローバル展開も加速。まずは訪日分野に「全面的に力を入れたい」といい、現地の旅行会社との提携で集客していく。さらに、個人で来日する外国人旅行者に対して、日々催行している国内ツアーを販売する考えも披露。ウェブ上で申し込みを受け付けられるよう準備を進めているという。

※インタビューの詳細は後日掲載予定