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ANAセールス白水社長、販社として座席販売に注力、流通との関係強化も

  • 2014年5月11日

ANAセールス代表取締役社長の白水政治氏 ANAセールス代表取締役社長に4月1日付けで就任した白水政治氏がこのほど本誌インタビューに応じ、ANAホールディングス(ANAHD)の販売会社として国際線及び国内線の座席販売を拡大し、売上や利益の最大化を進める考えを語った。特に羽田での国際線増便を追い風として海外、国内、訪日旅行それぞれの成長をめざす。また、この実現のため「組織力」の強化や旅行会社との関係も改善、深化していく方針だ。

 白水氏はインタビューの冒頭、抱負についての質問に対して「まずはセールス会社、営業会社であるということを再認識」し、「航空座席の販売と旅行事業で売上と収入を最大化する努力を惜しみなくやっていく」と表明。その上で、ANAHDの経営戦略の中で求められていることとして、羽田国際線の大幅増便を活用した海外旅行と訪日旅行の需要取り込みと、国内線でも平均65%という全日空(NH)系FSCのロードファクターを引き上げる施策を展開すると語った。

 また、組織力については創業以来の「和協」の精神に触れ、「社員同士が力を合わせて助けあい支えあい、1つの目標に向かって1人も落ちこぼれず」に進むことができる力と説明。言い換えれば「最も弱い立場の人間を支え上げていく組織」であり、「CS(顧客満足)よりももっと大事」というES(従業員満足)も重視していく。

 さらに、旅行会社との関係については「強くしていきたい」と明言。現在はコストカットなどで「色々なご意見をいただいている」が、「8割を大手旅行会社に売っていただいたとしても、残りの2割は手間暇がかかるからいらないというのは間違いだと思う」との考えで、信頼関係を高めるため尽力するという。

 具体的には、コストを下げた部分を「格段に上げることができるかというと確かになかなか難しい」が、販売促進など「一緒にやっていく」ことで双方が利益を得られる方法はあるはずとコメント。また、社員の中で「旅行会社との関係は大切なものなのだという思い」はあるといい、「(価値観として)それは正しいんだ、と伝えるだけでも彼らはもっと変わる」と意欲を語った。

※インタビューの詳細は後日掲載予定