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スクート、旅行会社重視を強調-日本路線強化へ

  • 2013年11月26日

(左から)スクートCEOのキャンベル・ウィルソン氏、日本・韓国支社長の坪川成樹氏 10月29日に成田就航1周年を迎えたスクート(TZ)。2014年10月以降にボーイングB787型機を受領予定で、日本路線への投入も検討中だ。成田路線以外の開設も視野に入っているという。日本路線を拡充する計画を発表するなか、日本市場では旅行会社との関係が重要との考えで、旅行会社向けの対策も強化している。このほど来日したCEOのキャンベル・ウィルソン氏と日本・韓国支社長の坪川成樹氏に、日本市場での現状と今後の展望を聞いた。


成田線は好調、旅行会社経由でシニア層の取り組みも

 スクート(TZ)はシンガポール航空(SQ)の子会社として、2011年5月20日に設立。中長距離専門のLCCとして展開しており、日本では2012年10月29日から成田/台北/シンガポール線を運航中だ。ウィルソン氏は就航から1年を振り返り「(成田線は)とてもうまくいった。ロードファクターも高い」と喜びを示した。同氏によると、就航からの平均ロードファクターは81%だが、認知向上により乗客数が増え、今年7月から9月は92%まで増加。「成田便はとてもいい業績につながっている。特に日本人の旅行会社を含め、日本人が受け入れてくれている」という。

 乗客は、当初は日本人のアウトバウンドよりも日本へのインバウンドが多かったが、現在はインとアウトの比率はほぼ半々。坪川氏によると、就航当初は10代後半から40代後半で、インターネット予約に抵抗がない客層が主になるとの見込みだったが、実際は50代以上も取り込めているという。なかでも60歳以上のシニア層は、インターネットではなく旅行会社経由で申し込むことが多く、旅行会社経由の販売が幅広い層の取り込みに奏功しているとの考えだ。