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ピーチ、関空/成田線、初便に166名-新エンタメサービス予定も

  • 2013年10月27日

(中央右)MMの井上氏と、宣伝大使の篠田さん。篠田さんは自身でデザインした制服で登場 ピーチ・アビエーション(MM)は10月27日、関空/成田線の運航を開始した。MMにとっては14番目の路線で、関東圏への就航は今回が初めて。MMによると、関空発は予約時点では180名の満席で、実際は166名が搭乗。成田発は予約は173名、搭乗は158名だった。

 同日の会見で、MM代表取締役CEOの井上慎一氏は成田就航の理由を「就航以前から東京のお客様が多かったため、ニーズがあると認識していた」と説明。首都圏と関西は年間5000万人の流動がある大きな市場であり、飛行機に乗ったことがない潜在需要も見込めるとの考えだ。

MM代表取締役CEOの井上氏 ターゲットは旅行や親族訪問などを目的にした、20代から30代の女性層がメイン。関空経由の乗り継ぎ需要も見込む。井上氏によると、成田線はMMの知名度が首都圏でまだ低いこともあり関西発の予約が多いが、就航が近づくにつれ首都圏発の予約が増えてきた。将来的には同じくらいの比率にしたい考えだ。同氏は「安くて良い、面白いサービスが求められるのが関西」とし、「就航から1年半でいろいろ関西の皆様に鍛えていただいた、ひと味もふた味も違うサービスを首都圏の皆様に味わってもらいたい」と意気込みを述べた。

 井上氏はサービスについて「新しい価値をお客様に提供することにこだわっている」とし、今後機内エンターテイメントサービスの代わりになる新サービスを開始すると発表。スマートフォンやタブレットなどを活用し、待合室で無料で映画や音楽、ドラマ、雑誌など、機内で楽しめるコンテンツを提供するもので、すでに試験的に沖縄と関空で開始。9月末時点で約100点提供したといい、今後全路線でサービスをおこないたいとしている。このほか、井上氏は就航率や定時出発率の高さもアピール。4月から9月の就航率は99.8%、定時出発率は約86%だったという。

 成田線は2014年1月10日から、現在の1日2便から1日3便に増便する予定。MMによると予約が想定以上に好調だったことから増便を決定した。成田/関空線以外の路線展開については「今のところはない」(井上氏)が、「MMは環境の変化に常に柔軟でありたいと思っている。お客様のニーズに合わせた事業展開をしていきたい。オプションとしては視野に入っている」という。

 また、販路については現在95%がウェブサイト経由の予約が占めていると説明。ただし、井上氏は「旅行会社を排除しているわけではない。お客様のニーズがあえばフレキシブルに対応していきたい」と話した。

特別デザイン機「MARIKO JET」は国際線にも導入予定。ネーミングを募集したところ、900件近い応募があったという なお、初便はMM公認の宣伝大使「カンパニー・アンバサダー」の篠田麻里子さんの顔をプリントした特別デザイン機「MARIKO JET」で運航。篠田さん自身も初便に搭乗し、機内で挨拶などをおこなった。今後は篠田さんとコラボレーションしたグッズを販売するほか、サプライズで他路線に篠田さんが搭乗することも検討中だという。MARIKO JETは2014年3月まで、MMの各路線で運航する予定だ。