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楽天トラベル、第2Q取扱高は14.7%増-営利は3.9%減、投資強化で

  • 2013年8月4日

 楽天トラベルの2013年12月期第2四半期(2013年4月1日~6月30日)の決算によると、予約流通総額(取扱高※)は前年比14.7%増の1373億円、売上高は7.9%増の78億2100万円となった。

 一方、営業利益は3.9%減と減少。これは、マーケティング活動やSEO対策といった検索エンジンマーケットへの投資などによるもの。楽天トラベル代表取締役副会長の山田善久は「(楽天グループの)金融事業が堅調であることから、今の優位性を十分に生かしながらお金を投資に回している。マーケティング予算をもともとの計画以上に増やしている」と説明した。

 楽天代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏は「広告プロモーションを積極的に展開したため、予約が伸びている」と述べた。予約流通総額は6月単月で17.2%増となっており、宿泊流通総額も11.3%増と増加。「予約ベースだけではなく、実際に宿泊してもらっている。ビジネスは伸びている」とし、まだまだ伸びる余地はあるとの考えだ。山田氏も「直近の予約率を見ると、対前年で非常に伸びている。これは価値ある投資だと考えている」と成果を強調した。

 今後もマーケティング活動を継続するとともに、モバイル対応の強化などにも取り組むとしており、第3、第4四半期までは投資を続けていく予定。山田氏は、予約は対前年で伸びているが、顧客が実際に宿泊し、収益に結びつくまではタイムラグが生まれると説明。今年は利益はそれほど伸びないが「来年から利益は回復していく」見通しを示した。

▽楽天との合併、年内予定で進行中-旅行業取得へ

 また、山田氏はさきごろ発表した、楽天トラベルの楽天への吸収合併について、「年内をめどに合併するよう、プロジェクトを組んで動いている」と述べた。楽天として、旅行業の登録申請もおこなう予定。「楽天トラベル」のブランドは継続し、スタッフにも変更はない。楽天と合併では「極端に変化は起きない」とした。

※予約受付時の取扱額の総額(キャンセル前、税別料金に換算)。国内・海外の宿泊施設や海外航空券、楽天バスサービス、国内・海外のダイナミックパッケージ、レンタカー、ペットホテルが対象