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インタビュー:エクスペディア・アフィリエイト・ネットワーク(1)

  • 2013年5月30日

使命はパートナーの成功
BtoBtoCも日本市場は高い潜在性

エクスペディアの子会社としてBtoBtoCの分野で業績を伸ばしているエクスペディア・アフィリエイト・ネットワーク(EAN)。BtoCのexpedia.comやhotels.comとは一線を画しながらも、エクスペディアの豊富なホテルインベントリーを武器に、さまざまなパートナーと提携し事業をサポートしている。しかし、日本では一部の会社とパートナー提携を結んでいるものの、旅行業界での知名度はまだ高くないのが現状だ。EANアカウントマネージメント統括ディレクター・アジア太平洋の朝原デービッド氏にEANの事業内容と今後の展望について話を聞いた。(聞き手:トラベルビジョン代表取締役社長・岡田直樹)


-エクスペディア・グループのなかでEANが担っている役割についてお聞かせください

朝原デービッド氏(以下、敬称略)  エクスペディア・グループの戦略には、世界的トラベルブランドを持つことと、旅行会社をサポートすることの2つがある。自社ブランドとしてはBtoCのexpedia.comやhotels.comがあるが、一方、EANは旅行会社をサポートするために設立されたBtoBを専門とする部門。ホテルの仕入れをおこない、世界中の旅行会社とパートナーシップを結んで、BtoBtoCでビジネスを展開している。

 EANはグローバルに展開しており、現在1万以上のパートナーと提携を結んでいる。セグメントに分けると、OTA、航空会社、オフライン旅行会社、ホールセラー、コンテンツサイトなどで、規模は大手から個人サイトまでさまざまだ。最大の市場はアメリカで、エクスペディア全体の売上のうち約1割を占めている。成長している市場は日本を含むアジア太平洋とラテンアメリカ。経済が成長し、人口も多いことから今後も有望な市場だと見ている。


-EANは日本の旅行会社をどのように位置づけていますか

朝原 日本を含めアジアは、旅行会社を通して旅行をする割合が大きい。一方、欧米の消費者は、航空券は航空会社のサイトで購入し、ホテルは適切なサイトを利用して買う場合が多い。日本では、国内旅行でのオンライン利用は進んできたが、海外旅行はまだ少ないのが現状だ。

 だからこそ、日本はEANにとってポテンシャルの高い市場と思う。オンライン、オフラインとも日本の旅行会社とのパートナーシップは欠かせないと考えている。