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中部、12年は増収増益、3期連続黒字-13年の旅客数、1000万人を予想

  • 2013年5月16日

 中部国際空港が発表した、2013年3月期(2012年4月1日~13年3月31日)の連結業績によると、売上高は前年比2.1%増の427億1000万円、営業利益は9.9%増の40億5000万円となった。

 経常利益は営業外収益の増加や、営業外費用での有利子負債の圧縮、借換えによる調達金利の引き下げなどで支払い利息を8億4000万円削減したこともあり、187.2%増の20億4000万円となった。これにより純利益は139.3%増の14億3000万円となり、3期連続の黒字を達成した。同社代表取締役副社長の伊藤鎭樹氏は「躍進を遂げる取り組みとしてやるべきことをきちんとやった上での一つの結果」と喜びを語った。2013年度は「これまでの結果を礎として、新たな成長につなげる年としていきたい」考えだ。

 売上高のうち、空港事業は1.0%増の244億2000万円で、国際線は前年から3億5000万円の増収、国内線は1000万円の減収、その他は9000万円の減収となった。伊藤氏によると、空港事業は上期は順調に推移したが、下期は領土問題などの影響で厳しい状況となり、中国方面は前年より9万6000人、韓国方面は6万1000人減少した。しかし、中国、韓国需要の他方面への振替や、継続してきた地道な需要開拓も奏功し、航空旅客数は3.6%増の921万人と増加。国際線は2.6%増の449万人、国内線は4.5%増の472万人となった。

 航空発着回数も1.4%増の8万3000回と増加しており、国際線はチェジュ航空(7C)の仁川線新規就航や、チャイナエアライン(CI)の台北線、キャセイパシフィック航空(CX)の香港線などで4.4%増の3万回と増加。国内線は0.2%減の5万2000回となった。

 このほか、商業事業は商業施設の大規模なリニューアルなどで3.0%増の148億7000万円、交通アクセス施設事業は来港者数の増加や予約駐車場の利用浸透の効果もあり8.3%増の24億円と増加した。

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