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観光庁、1次補正予算は27.8億円-訪日FIT、MICE誘客強化など

  • 2013年1月16日

 政府は1月15日、2012年度の第1次補正予算を閣議決定した。総額13兆1000億円のうち、観光関係は27億7800万円。観光庁によると、訪日個人・ビジネス関係旅行者などの誘致の強化事業に10億400万円、官民協働での魅力ある観光地の再建・強化に15億6500万円を計上。また、復興庁計上として、東北地方における旅行需要創出事業に2億900万円を費やす。

 訪日個人・ビジネス関係旅行者などの誘致強化事業では、桜の時期とその後の需要喚起や地域経済の活性化をはかり、主要市場からの個人旅行の促進として7億円、東南アジア市場の誘客促進事業として1億円、ビジネス観光の促進として2億円を計上。地域と連携して積極的に取り組むことで、リスクに強い訪日外客構造への転換を促進するとした。

 訪日個人旅行の促進では、航空会社や宿泊・旅行予約サイトなどと連携し、訪日5大市場でのウェブ広告や、航空会社、クルーズ会社や宿泊・旅行予約サイトなどと、航空路線や航路の拡大が見込まれる市場に対する個人旅行特化型の共同広告を実施。ゴールデンルート以外への訪問地拡大をはかり、地域と連携しての旅行会社の招聘も行なう。また、東南アジア市場の誘客促進事業では、ASEANのうちタイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、ベトナム、フィリピンでメディアや旅行会社の招聘事業や、共同広告を実施する。

 ビジネス観光の促進では、短期的に効果の出やすいミーティングやインセンティブ分野を中心にした取り組みを展開。ミーティングプランナーやインセンティブのキーパーソンなどに対する広告プロモーションや招聘事業、モニターツアーの実施、ユニークベニューの開拓と利用促進を行なっていく。

 官民協働した魅力ある観光地の再建・強化では、各地域で特色ある観光資源の発掘と、地域、旅行会社、交通事業者、旅行メディアなどと協力した情報発信を行なうとともに、商品化をめざした活動を展開。地域から提案を公募し、旅行会社のバイヤーや地域活性プランナーなどの「目利き」がそのなかから提案を選定。目利きを地域に派遣し、資源のブラッシュアップをはかるとともに、試行ツアーの造成、情報発信をおこなう。さらに、旅行会社や旅行メディア向けの商談会も実施して試行ツアーをアピール。確実な商品化をはかるとした。

 その他、東北地方における旅行需要創出事業では、被災3県の太平洋沿岸エリアの認知向上と、福島県への旅行需要の喚起をはかり、マスメディアを利用した情報発信や交通広告、屋外広告の実施、イベント開催を利用した広報活動をおこなっていくとした。