ルックJTB、2020年度に200万人へ-新中計、商品革新継続

  • 2013年1月15日

JTBWV代表取締役社長の北島文幸氏 JTBワールドバケーションズ(JTBWV)代表取締役社長の北島文幸氏は1月15日、2013年度の上期商品発表会で2020年度に取扱人員200万人、取扱額3000億円の目標を掲げると語った。取扱人員は、12年度が7%増の142万人となり過去最高を更新する見込みだが、20年度の200万人は13年度以降、毎年平均5%増が必要な挑戦的な目標。北島氏は、商品の改善と“プロダクトアウト”型の企画提案の強化により達成をめざすと説明した。

 JTBWVでは、10年度に“ルックJTBの決心”として商品革新に着手。その後、11年度は“進化”、12年度は“満足”をテーマにすえて商品の改善に取り組んできた。この3年間の取り組みについて北島氏は、“お客様目線の商品革新の継続と推進、抜本的なパンフレット革新、安定的・持続的成長の基盤の確立”が成果とし、取扱人員、取扱額、経常利益ともに3年連続ですべて目標を達成してきたと紹介した。

 これに対して13年度からの3年間は、「さらに一段上のステージをめざしていきたい」考えで、13年度のテーマは12年度の“満足”を受けて、“期待を上回る満足による感動”を設定。14年度以降を含めて「パッケージにしかできない利便性、合理性を毎年深化させていく」方針。新デスティネーションなどの新たな企画提案も、熟年、ファミリー、若年層、ハネムーンなどターゲットごとにおこなっていく。

 また、10年度からの3年間は品質の低下、企画力の低下、収益力の低下が連続する“負のスパイラル”からの脱却を意図したのに対し、持続的成長の基盤が確立できたとの考えから、品質、企画力、収益力それぞれの向上が連なる「持続的成長のための“正のスパイラル”」をめざす。

 なお、20年度までの市場全体の動向については、航空座席の供給量が増加するとの見通しを示した上で、「安定的に2%前後で増えていくと思う」と分析。200万人の目標は全体の伸び率を3ポイント上回る目標となるが、「供給量の増えるハワイ、主力の欧州、そしてアジア。この3方面を中心に取扱人員を拡大していきたい」と意欲を語った。