itt TOKYO2024

JAL植木社長、新シートに自信-機内食など質向上に注力

  • 2012年9月13日

日本航空代表取締役社長の植木義晴氏 日本航空(JL)は9月13日、13年1月から国際線ボーイングB777-300ER型機に導入予定の新しい座席を発表した。JL代表取締役社長の植木義晴氏は「『1クラス上の最高品質』を共通テーマに、居住性、機能性、サービス性という観点においても大きく進化した。我々の自信作」と述べ、「他社に追いついた、ではなく追い越した、追い越したいという思いで発表した」と自信を示した。

 植木氏によると、新座席導入はJLが2012年から16年に実施する中期経営計画で掲げた「JALブランドの追求」の第一歩。植木氏は「ここ数年間は十分な投資できない状況にあった」と振り返り、今回の新サービス発表について「今後伸びていく国際線において、さまざまな商品サービスは欠かせないもの」と強調した。

新しいエコノミークラス 座席の変更は数年前から取り組んでおり、今回発表した新座席では、ビジネスクラスで「切なる望みだった」という初のフルフラットシートを導入。また、エコノミークラスもシートピッチを最大で約7センチ、幅を2センチ拡大するなど、乗客が長時間を快適に過ごせるようこだわった。

 このほか、各クラスで個人モニターを大型化。ファーストクラス、ビジネスクラスではタッチパネル式エンターテイメントコントローラーの導入し、プレミアムエコノミークラスでは座席ピッチやシートスライド幅の拡大などもおこなった。植木氏は「我々の最高の商品、サービス、ネットワークを今後ご提供していきたい。それが我々の思いだ」と意気込みを語った。

 新しい座席はB777-300ER型機13機に導入。機材名称は「SKY SUITE777」で、13年1月の成田/ロンドン線を皮切りに、成田/ニューヨーク線など欧米線に順次導入していく。また、ボーイングB767-300ER型機にも来年度下期以降に新座席導入を順次進めていく計画だ。

 また、欧米、豪州、東南アジア線の新機内食も同日発表。機内食は「空の上のレストラン」をコンセプトに設定しており、ファーストクラス、ビジネスクラスは4名のシェフがドリームチームを結成。「スカイオーベルジュ BEDD(ベッド)」の名のもと、「日本料理 龍吟」の山本征治シェフ、「エディション・コウジ シモムラ」の下村浩司シェフ、料理プロデューサーの狐野扶実子さん、「山田チカラ」の山田チカラシェフの4名がオリジナルメニューを開発した。また、国際線商品、サービス総合アドバイザーとして、放送作家、脚本家の小山薫堂氏も迎え、顧客の視点からの意見を参考にしたという。

 プレミアムエコノミー、エコノミークラスは「JAL KITCHEN GALLERY」とし、日本全国の旬の味を取り入れたご当地メニューを開発。また、たいめいけんや吉野家、モスバーガーなどとコラボレーションしたメニュー「AIRシリーズ」も提供する。13年1月から新しいデザインの食器に変更し、メニューも充実させる予定だ。