日旅アメックス、出張専門コンサルサービス開始-インハウスと協働も

  • 2012年7月12日

(左から)アメリカン・エキスプレスグローバル・ビジネス・トラベル上席副社長のハーブ・セドキー氏、日本旅行・アメリカンエキスプレス代表取締役社長の竹村章美氏、アメリカン・エキスプレスグローバル・ビジネス・トラベルアジア太平洋地域統括副社長のデービット・リーマー氏  日本旅行・アメリカンエキスプレス(日旅アメックス)は7月11日、出張専門のコンサルティングサービス「グローバル・アドバイザリー」の提供開始を発表した。アメリカン・エキスプレスが持つ世界中の出張関連データや同社が長年蓄積してきた専門知識を活かし、サービスを提供していく。日旅アメックス代表取締役社長の竹村章美氏は「世界中で数々の企業のビジネストラベル(出張)マネージメントを担ってきた弊社だけができる、特殊で非常に付加価値の高いサービス」と自信を示した。

 グローバル・アドバイザリーでは、出張規定見直しなどによる出張プログラムの効率化、最適化や、サプライヤーと交渉し、顧客企業が最適価格で利用できるようなサポートをおこなう。さらに、最新の市場予測や市場分析レポートを提供し、顧客企業の予算策定や管理を支援することもできるという。アメリカン・エキスプレスグローバル・ビジネス・トラベル上席副社長のハーブ・セドキー氏は「まずは大手企業100社をターゲットに営業していきたい」考えを示した。

 また、竹村氏はインハウスなど旅行会社が出張手配を担当したまま、日旅アメックスがコンサルティングを提供するなど、旅行会社との協働も可能と述べた。顧客企業に長年サービスを提供してきたインハウスと協力することで、両者の強みを活かせるとの考えだ。

日旅アメックス代表取締役社長の竹村章美氏  もちろん、日旅アメックスが出張手配も担当する場合もある。アメリカン・エキスプレスグローバル・ビジネス・トラベルアジア太平洋地域統括副社長のデービット・リーマー氏は「1件1件のニーズを聞き、どう改善するか、要望にそった形で対応していく。どんな要望にも答えていきたい」と意欲を示した。

 グローバル・アドバイザリーは2006年から欧米やアジア、中東、アフリカなどでサービスを開始。世界全体で年間2億5000万米ドルのコスト削減につながっている。今回日本でサービスを開始する理由として、竹村氏は日本のビジネストラベル市場環境の変化を指摘。従来出張を「必要なコスト」と捉えていた日本企業が、近年「出張を自社の成長に欠かせない投資と考え、重要視する企業が着実に増えてきている」という。

 また、日本企業の海外市場進出が盛んになるなか海外出張需要が高まっている。「グローバルの競争に勝つには、出張回数を増やしてトータルコストを削減する必要がある」との考えから、「コンサルティングサービスが受け入れられる体制が整ってきているのではないか」と考えを述べた。