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バンコクツアー、洪水の影響で催行中止延長も-HISは通常通り催行

  • 2011年10月25日

 タイの洪水被害が長引く中、24日に外務省がバンコクの渡航情報を「渡航の是非を検討して下さい」に引き上げた影響もあり、旅行会社各社はバンコクやアユタヤツアーの催行中止期間を延長している。

 ジェイティービー(JTB)、近畿日本ツーリスト(KNT)、日本旅行は11月15日出発分まで、バンコク、アユタヤに滞在するパッケージツアーの催行中止を決定。日本旅行によると、代案としてベトナム、カンボジア、シンガポールなどを案内しており、11月16日以降については11月11日までに決定する考えだ。

 また、クラブツーリズムは11月10日出発分、阪急交通社は11月30日出発分までツアーの催行を中止。ジャルパックはバンコク滞在は10月31日、アユタヤ滞在は11月30日出発分まで、それぞれ催行中止とした。ただし、バンコク滞在ツアーについては、11月1日から7日出発で水害を理由に取消す場合は取消料を免除する。

 一方、エイチ・アイ・エス(HIS)では、アユタヤは11月15日出発分までツアー不催行としているが、バンコクは11月6日出発分まで通常通り催行。ただし、水害を理由にした取消しの申し出があった場合は、取消料を収受しない。また、現地の状況次第では今後ツアーの催行や現地での行程の見直しもありうるという。


▽バンコク、北東部で一部浸水も観光地域はほとんど影響なし

暁の寺院の船着き場(25日現地時間朝7時現在の様子) 一方、タイ国政府観光庁(TAT)によると、10月25日現在、バンコク都内のビジネスエリアおよび観光客の滞在するエリア、主要な観光地については、現在洪水の影響は出ていない。スワンナプーム国際空港についても通常通り運航しているという。

 一方、ニュー東洋トラベルバンコク支社の渡辺俊男氏によると、バンコク北部のドンムアン空港については、LCCのノックエアー(DD)やオリエント・タイ航空(OX)が国内線を就航しているが、いずれも運航中止。現在政府が洪水被害対策センターを設置しており、テントが置かれ避難所化しているという。

 同氏によると、25日午前9時現在、王宮地区北部で一部時間帯により若干水があふれる場面もあったが、王宮の観光に影響はない。また、暁の寺院については25日9時現在通常催行としたが、水位が上昇してきていることから、ガイドの判断次第では黄金仏寺院を代案として変更する可能性があるとした。

 今後は大潮による満潮があり、10月28日が水位がもっとも高くなる見込み。まだ予断は許さない状況だが、渡辺氏は、ここ数日ほとんど雨が降っておらず、まもなく乾期になることから「28日次第で先が見えてくるのでは」との考えを示した。

※いずれも10月25日午後8時現在の情報