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カンタス、アジア強化鮮明、プレミアム航空会社設立-国際線新戦略の一環で

  • 2011年8月21日

 カンタス航空(QF)グループは8月16日、国際線事業の新戦略として、アジア拠点の新航空会社を設立する計画を発表した。すでに報じたジェットスター航空(JQ)、日本航空(JL)、三菱商事との合弁によるLCC「ジェットスター・ジャパン」の設立もこの戦略の一つ。

 ジェットスター・ジャパンと異なり、アジア拠点の新会社はプレミアム・エアラインの位置づけ。名称やブランドには「カンタス」は用いず、新しい名称とブランドにする。機材も新機材を投入し、新イメージで展開する計画。ただし、ブランドマネジメントやマーケティング、顧客サービス、運航の安全性などはすべてQFのノウハウを反映する。当初はエアバスA320型機を11機で、欧州とオーストラリア、アジアへ就航する考えだ。

 新戦略は5ヶ年計画で4つの要素で構成しており、そのなかで「アジアとともに成長」を掲げる。CEOのアラン・ジョイス氏は「アジアは最も重要な地域」とし、今後20年間のうちに世界の中間層の16%が東アジア地域で占めることを指摘。すでに中国は世界の富裕層のうち4番目、インドは12番目の人口であることに言及し、「アジアには100万人以上のプレミアムトラベラーが控えている」と、潜在性への期待を示す。

 なお、このほかの戦略では、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)やアメリカン航空(AA)、ワンワールドとの提携拡大の方針や、従業員の1000人のリストラ計画などを公表している。