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日中首脳、観光促進で一致、外資解禁は1社に-交流活発化に相互で取り組み

  • 2011年5月23日

 菅直人首相と中国の温家宝首相は5月22日、日中首脳会談をおこない、東日本大震災後の復興支援と観光促進に関して両国で協力して進めていくことで意見が一致した。これを受けて外務省が同日発表した資料では、具体的な取り組みとして中国側が観光関係のミッション団を派遣することや、中国人観光客の訪日進に向けたFAMツアーの実施、日本側のビザ手続きの迅速化などを列挙。さらに、中国側は日本の旅行会社1社に対して中国人の海外旅行を取り扱うライセンスを付与するという。

 中国側のミッション団は、中国国家旅游局局長の邵琪偉氏を団長として約100名が5月30日から6月4日に来日。中国各地の観光行政や観光関連企業の責任者で構成され、東京と大阪で日中観光交流フォーラムを開催する。また、中国人観光客の訪日促進では、6月末から7月初めにかけて、中国の観光業界関係者を招聘。また、日本側は「査証手続の更なる迅速化」に取り組むという。中国人の海外旅行取り扱いを許可する具体的な旅行会社については発表されていない。

 このほか、観光以外の人の交流でも、中国人留学生の再来日支援や大学間交流の促進、友好交流都市関係を活用した交流推進、青少年交流の強化にも取り組む。友好交流都市は宮城県と吉林省のほか、市町村レベルでは岩手県で3組、宮城県で8組、福島県で9組、茨城県で7組の関係が存在するという。また、青少年交流では、中国側が被災地の学生500名を中国に招待。日本側も中国の若手の地震・防災関係者約50名を招聘する。

 なお、復興支援の取り組みでも、視察団の来日などにより東北地方の産品の購入促進や日本産品の安全性のアピールなどに取り組む方針だ。