[ クローズアップ ]

観光における“ソーシャルメディア”の今−じゃらんフォーラム

  • 2011年4月27日(水)
 ツイッターやフェイスブックなどの利用者の増加で、ソーシャルメディアに対する関心が高まっている。今回の東日本大震災でも、最新情報を取得し、安否確認をするツールとしての役割を果たして注目を集めたが、日本の観光産業での活用はまだ進んでいない。まずはソーシャルメディアの現状をどう捉えるか。リクルートが2月21日に、宿泊施設を対象に開催した「じゃらんフォーラム2011」から紹介する。
                            
                             

ソーシャルメディアの利用者拡大
一人ひとりが情報の発信者へ


 セミナーではリクルートカスタマーアクションプラットフォーム室ウェブマーケティンググループゼネラルマネージャーの牛田圭一氏が、ツイッターやフェイスブックといったソーシャルメディアの利用者が増加している現状を説明した。

 同氏によると、フェイスブックは全世界131ヶ国の5億人が利用しており、日本国内の利用者数は300万人。日本ではミクシィのシェアのほうがまだ高いが、ミクシィとフェイスブック両方を使い始めている会員もいるという。フェイスブックの映画が公開されたこともあり「来年にはある程度の場をつくるようになるのでは」との考えだ。一方、ツイッターは全世界の1億9000万人が利用しており、国内利用者数は1178万人。有名人が実名でつぶやいているケースもあり、1つのつぶやきが大きな反響を呼び情報が広く拡散するなど、与えるインパクトは大きい。

 このようにソーシャルメディアが台頭する中、牛田氏は「1ユーザーの満足度をいかに高めていくか」が重要になると主張。今までは1人の顧客の満足度を高めてもそこから情報が拡散せず、経済的効果は低かった。現在は現実のクチコミに加え、インターネット上のツイッター、フェイスブックの利用者が増加したことで、ユーザー自身がつぶやきという形で情報を発信。商品やサービスを宣伝しているため「1人の満足度を高めることが、全体の満足度の向上につながっている」という。

 牛田氏はフェイスブックとツイッターの違いとして、情報の質や拡散方法の差を指摘する。フェイスブックではコミュニティやユーザーの顔の見える同士で内容の濃い情報がやりとりされる。一方、ツイッターではさまざまな情報が広範囲に拡散していき、クリック数や閲覧率も高い。牛田氏は「この2つをどう活用するかが、今後の集客の鍵になる」とフェイスブックとツイッターの積極的な活用を提案した。


顧客とのコミュニケーションツールとして活用
情報提供し、販売促進へ


 牛田氏は「友人からの情報には信頼性が高く、アクションに結びつきやすい」ことから、実名のソーシャルメディアをうまく活用していくべきだと説く。じゃらんnetでも、宿泊施設用のブログサービス「宿ログ」を活用しリアルタイムの情報発信を推進するとともに、宿ログを投稿したり限定プランを作成したりした際、ツイッターで告知する機能も用意。牛田氏によると、顧客と宿泊施設の間でコミュニケーションが生まれ、以前泊まったホテルの感想をつぶやいたり、友人に直接お勧めホテルをツイートするなど、今までになかった方法での販促効果が現れているという。

 また、リクルートCS推進室ジェネラルマネージャーの山田修司氏は「ソーシャルメディアにより、誰もが情報発信者になりうる」社会へ変化していると指摘。顧客側が利用するだけでなく、旅館や宿泊施設側がソーシャルメディアを活用することで、「皆さんのつぶやくツイッターの1つ1つが顧客に見られていて、そこからつながりが生まれていく」とした。

 活用例として、あるイベントの集客事例を説明。ネットや雑誌で集客を試みたがなかなか集まらなかったが、従業員がツイッターでつぶやいたところ、あっという間に定員を超える応募があったという。山田氏は従業員の個人レベルで情報発信力を高め「会社からの発信とイコールとしてツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアを活用する」ことが、総合的に集客に繋がっていくと強調した。

 一方、牛田氏によるとフェイスブックについても来年度の利用者の増大を見込み、じゃらんnetとして対策を開始している。じゃらんnetでは2011年2月1日にファンページをリリース。ユーザー数がそこまで多くないためアクセスもそう多くはないが、質問が寄せられるなどコミュニケーションが始まっているという。


iPhoneなど新デバイスが台頭
ソーシャルメディアの活用を後押し


 牛田氏は、iPhoneやiPad、Androidなどの新しいデバイスがもたらす変化にも言及。スマートフォンの契約数は2009年3月から右肩上がりに増加しているといい、同氏は2015年度末には携帯電話の50%以上のシェアを占めるようになると予測する。こうした新デバイスはユーザーの「今すぐ知りたい」というニーズに対応しており、ユーザーは知りたい時に即座に情報を検索し活用できるとし、情報収集の“リアルタイム化”が進むという。

 こうした流れに対して、じゃらんnetでも新デバイスに対応するため、ユーザーのニーズに応じて情報を提供できるようなアプリの作成や、iPadでのじゃらん本誌の閲覧サービスなどを展開。iPadで雑誌記事を閲覧するだけでなく、記事と地図や動画を連動させ、予約に至るまでの検索機能も付加することも計画中だ。

 一方、山田氏は、情報発信も“リアルタイム化”していると指摘。具体例として、じゃらんで年間に投稿されるクチコミ数が2009年度は約137万件であったところが、2010年度は130万件には届かない見込みであることを紹介。これは、「(宿泊客が)チェックアウトしてから感想を記載するクチコミから、チェックアウトする前から感じたことを書いていく」ようになっているためという。

 両氏によると、フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアは、こうした双方向のリアルタイム性と親和性が高く、新デバイスの普及に伴ってソーシャルメディアの活用もさらに進むと考えられる。企業がユーザーとのコミュニケーションツールとしてそうしたメディアの使用を検討する場合、いかにリアルタイム性を確保するかも一つのカギとなりそうだ。


取材:本誌 栗本奈央子

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