関空と伊丹、経営統合で債務返済、航空需要拡大へ−法案を閣議決定

  • 2011年3月25日(金)
 政府は3月11日、関西国際空港(関空)と大阪国際空港(伊丹)の経営を統合する法案を閣議決定した。統合により、関空の長期債務の返済や、関西の航空輸送需要拡大による国際競争力の強化と関西経済の活性化をはかる。同法案について、関西国際空港代表取締役副社長の竹内剛志氏は「統合すれば(2空港の単純合計によると)年間約24万回の発着、2800万人の旅客数をもつ空港になる。羽田空港に次ぐ日本第2位規模の空港になるのでは」と期待を示した。

 法案によると、両空港の運営は新たに設立する「新関西国際空港株式会社」が実施。同社の全株式は政府保有とする。また、関空の空港用地については国土交通大臣が指定する関空土地保有会社が保有し、新会社に貸し付ける。経営統合当初は現行の関西国際空港株式会社が土地保有会社となる。新会社は伊丹の滑走路と空港用地、関空の滑走路と空港ビルなどを保有する。関空が持つ約1.3兆円の長期債務については、新会社と関空土地保有会社の連帯債務とし、それぞれの持つ資産にあった債務を分担して返済していく。

 関空土地保有会社は貸し付けで発生する土地代を関空の長期債務の返済にあてる。一方、新会社は、改正PFI法で創設予定のコンセッション方式を活用して債務の返済をはかる。これは施設の所有権を移転せず、民間事業者に事業の運営権を長期間にわたり付与するもの。30年から50年の長期にわたる空港の事業運営権を第3者に売却し、長期債務の返済にあてる。

 また、新会社は政府、関係地方自治体、経済界などの関係者からなる協議会を主宰し、意見を聴取しながら関空、伊丹の基本方針の策定を実施していく。こうした施策により、関空の国際競争力の強化や、関空と伊丹を適切、有効に活用することで関西の航空輸送需要の拡大をはかる。関空によると、国会の状況によるが、早ければ2012年4月以降から新会社での運営が開始されるという。

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