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JATA・VWC、チュニジアとモロッコの実務セミナー開催

  • 2010年11月10日
 日本旅行業協会(JATA)ビジット・ワールド・キャンペーン(VWC)2000万人推進室は先ごろ、第3回海外デスティネーション実務セミナーの一環として、チュニジア・モロッコセミナーを開催した。セミナーは2部構成とし、前半はチュニジア、後半はモロッコのデスティネーションについて説明。国の現状や概要から、観光素材などの基礎知識の確認、商品造成につながるヒントや注意点といったより実務に則した講義としたのが特徴だ。

 チュニジアの基礎知識を講義したのは、チュニジア共和国大使館チュニジア観光オフィスONTTコンサルタントの古谷奈津子氏。北アフリカ随一の治安のよさを強調し、主な観光素材として8つの世界遺産、各季節の花、サハラ砂漠、青と白の街シディ・ブ・サイドをはじめとする地中海リゾートなど、多様な自然と地形を見どころとする素材利用を提案した。また、チュニジアに駐在経験のあるアラビアン・アドベンチャー営業部長の門山浩志氏が、企画や手配など実務面での講義を担当。空港での動線や両替のポイント、列車とバスを組みあわせた移動手段や観光列車をツアーに組み込む際の注意点、宿泊施設や道路状況などインフラの現状などを説明した。

 モロッコのセミナーは、デスティネーションコンサルタンツのマーケティングマネージャーである大場由隆氏が担当。「モロッコは、カサブランカを起点に右回りにするか左回りにするかに選択肢が限られる周遊型ツアーが定番。企画担当者にとって新しい切り口を見出すのは、なかなか難しい」としながらも、「今は追い風が吹いていて、これから有望なデスティネーション」とアピールした。講義では旅行会社が催行したパッケージツアーのプログラムを例にとり、終日移動日にあたる日に、立ち寄る観光地や昼食場所を魅力的に盛り込むコツなどをアドバイスした。また、モロッコ旅行では避けられない、イスラムの慣習や降雪、降雨といった自然、王政などに起因するトラブルの事例にも言及し、それをパンフレット上にどのようにデメリット表示するかについてもアドバイスした。


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