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日本旅行、訪日医療観光専門部署を設置、中国市場好調で−13年度2000名へ

  • 2010年6月30日
 日本旅行は7月1日、訪日外国人の医療検診旅行を取り扱う専門部署「訪日医療ツーリズム推進チーム」を国際旅行事業部内に立ち上げる。同日から中国個人観光ビザ要件が緩和されることや、政府の新成長戦略の観光分野でも医療観光が取り上げられており、今後の訪日外国人誘致の起爆剤として期待されていることなどから、受入体制の整備やさらなる誘致をはかる。

 同社では、2009年4月に中国人富裕層を対象としたPET(早期がん検出装置)検診ツアーを開始しており、09年度は40名、2010年上半期は70名と順調に実績を伸ばしていた。こうした実績から、中長期的にさらなる取扱拡大を見込んでいる。これまではPET検診ツアーのみを取り扱っていたが、今後は美容整形や自毛植毛を始めとする訪日インバウンド医療ツアーの開発、販売促進をはかっていく。また、現在日本の医療機関では、大阪の聖授会OCATクリニックとの提携のみだが、受入人数の拡大に向けて、医療施設ネットワークを拡大させ、都道府県ごとに1軒以上、2013年度までに100施設程度増やしたい考えだ。

 このほか、PETツアーで契約している中国の旅行会社「優翔国旅(ラビオン)」の仕組みを他国でも展開させて海外医療関係専門ツアーネットワークの構築を進める。なお、同チームのスタッフは全7名で、同社執行役員で国際旅行事業部長の内田誠人氏が代表を兼務する。

 なお、今後は中国だけでなく東南アジアや中近東、ロシアなどでも展開する予定で、2010年度は200名、2013年度には2000名以上の受入をめざす。


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