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スリランカのジェットウィングトラベル、政情安定の兆しで日本市場に攻勢

  • 2009年4月16日
 スリランカの現地旅行会社「ジェットウィング・トラベル」は、スリランカの国内紛争が収束の兆しを見せていることから、日本人旅行者の取り込みを本格化する。4月からはサム・インターナショナルのセレンディップ倶楽部とレップ契約を締結して日本オフィスを開設。ジェットウィング・トラベル専務取締役のラジュ・アラサラトゥナム氏もこのほど来日し、旅行会社や航空会社と今後のプロモーション展開について議論した。アラサラトゥナム氏は、「弊社の事業だけでなく、まずはスリランカをデスティネーションとしてプロモーションする」と語り、FAMツアーやメディア露出を増加する方針を語った。

 ジェットウィング・トラベルは旅行業やホテル業など旅行関連の事業を包括的に展開する企業で、日本市場にも25年前から取り組んできている。日本人訪問者数は往時は2万人弱の規模で、2004年の津波発生を経て現在は約1万5000人から約1万6000人程度。2009年は出足が好調といい、政情の安定によりさらに伸びると見ている。同社も、2008年の日本人取扱人数は約450名であったが、日本オフィスの設置で増加をめざす。

 日本市場向けのFAMツアーはすでに航空会社と話を進めており、6月にも実施したい考え。また、現在は世界遺産を周遊する比較的安価なツアーが定番化しているものの、「ヨーロッパからの旅行者によって育てられた成熟したデスティネーション」(日本オフィスでコンサルタントを務める橋迫恵氏)であることから、アマンリゾートの源流と言われるスリランカ人建築家ジェフリー・バワの設計したホテルや、紅茶農園の領主の館を改装したブティックホテルなど、新しい切り口も提案していく。このほか日本語サイトの開設や、主に旅行業界向けに24時間日本語で電話応対するサービス体制の構築も予定している。