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茨城空港、LCCを積極誘致、対応ターミナルに設計変更−エア・アジアXから好感触

  • 2008年5月9日
 茨城空港は格安航空会社(LCC)を積極的に誘致する方針だ。アジア・ゲートウェイ構想と外国航空会社の地方空港への乗り入れ自由化、運賃の下限撤廃の動きを受け、2007年末に当初の設計方針を転換、LCCを受け入れやすいターミナルの建設を決定した。クアラルンプールのLCCターミナルやシンガポールのチャンギ空港バジェット・ターミナル、ゴールドコースト空港などを参考に、搭乗橋をなくして出発と到着の旅客を1階の同一カウンターで対応可能にしたほか、駐機方法も変更し、ハンドリングコストを下げた。

 茨城空港では、開港時に1日13便(26発着)のスロットを予定しているが、国内線、国際線ともに5月8日現在で正式に就航を表明している航空会社はない。茨城県企画部空港対策課によると、航空会社が首都圏空港の拡張をにらみ、地方空港への機材配置を決められないことが要因の一つという。このため、現在はジェットスター(JQ)やビバマカオ(ZX)など、「接触できるLCCに積極的に要請している」ところで、LCCが就航すれば乗継需要を見込んで国内線も獲得できると期待を寄せる。

 なかでも、マレーシアを拠点とするエア・アジアX(D7)には、3月と4月に現地でエアポート・セールスを実施。4月には県議会議員の有志らがLCCターミナルの視察とともにD7幹部に就航を要請したところ、「良い感触を得られた」という。空港対策課によると、「D7は、日本国内の他空港とも交渉をしている様子」としつつ、ハンドリングコストの低減などの努力は評価されているという。