クラブツーリズムの海外SIT旅行センターはこのほど、雄大な自然や動植物、古代文明、世界遺産をテーマとしたブランド「グランデ」で、南極点を訪ねる旅行を発売した。南極点への企画募集ツアーは日本で初めての試みで、募集人員は9名、販売価格は1人900万円を予定している。

　ツアーでは、チリのサンチャゴとプンタアレナスを経由して南極のパトリオットヒルズ基地に赴き、気象条件が整うのを待って飛行機で南極点へ向かう。南極点での滞在時間は4時間半を予定しており、パトリオットヒルズでの滞在が、最も長い6日間程度となっている。パトリオットヒルズでは、極地研究者による講義やオーロラを観察するアウトドアトリップなどを企画しており、旅行者を飽きさせることのないように工夫した。また、日本からサンチャゴまではデルタ航空（DL）のビジネスクラスを用意する。

　今回の南極点ツアーは、グランデが今年度でブランド展開開始15周年を迎えるにあたり本格的に取り組む、「冒険旅行」の第1弾という位置づけ。冒険旅行とは、従来は観光のプログラムに重点を置いていたのに対し、極地など目的とターゲットを更に絞った商品であるという。クラブツーリズムの会員から寄せられる「国内も海外もほとんど行き尽くしてしまった。何か他にないのか」という声や、既に展開している南極クルーズの商品の高価格ながら順調な売れ行きを考慮し、需要があると判断した。