ジェイティービーは来年4月から、事業持株会社制に移行するが、このほどその概要を明らかにした。昨年11月に発表以来、ジェイティービートラベランドを旅行部門、商事部門に分割し、トラベランドとJTBギフト商事、地域別事業会社として株式会社JTB東北が4月1日からそれぞれ発足していた。
　事業持株会社は現在の営業機能の一部を譲渡し、グループ全体の戦略を経営計画、経営資源の配分を行う。また、資金管理、システム、教育、法務、広報、CS、ブランド管理を業務とするほか、営業関連の代表機能として各種機関との契約、制度の締結するほか、販売契約、仕入れにおいてはグループ全体の総合力を継続するための事業を引き続き展開し、他社との競争力、優位性を維持する。
　この中で主力となる旅行事業についてマーケットの変化に合わせて展開する事業会社を13社に再構築する。JTB北海道、JTB関東、JTB首都圏、JTB法人東京、JTB中部、JTB東海、JTB西日本、JTB大阪、JTB中国四国、JTB九州、インターネット販売事業を取扱うi.JTB、JTBビジネスイノベータ−ズ、JTBマネージメントサービス。このうち、地域事業についてはインバウンドなど着地型を含めた発・着など地域を主体とする事業のほか、法人を対象とするソリューションビジネスを中心に展開するJTB法人東京、JTB中部、JTB西日本などに大別。ただし、地域、主力の旅行形態などにより、製販一体、発受営業など細かくそれぞれが特徴を出す方針だ。
　また、持株会社化に移行する発表において課題として取り上げていたインターネット事業に関してはi.JTBでJTBグループのネット販売事業を取り仕切る。具体的にはJTBホームページでの旅行販売、地域事業会社の販売ページの運営受託、コンビニエンスストアでの旅行商品販売などに加え、新規事業開発に関わるWebシステムの開発と運用を受託する。

▽JTBの事業会社13社（社長は予定）
JTB北海道／本社：札幌市／社長：高橋威男氏
JTB関東／本社：さいたま市／社長：松井政明氏
JTB首都圏／本社：東京都／社長：石川尅巳氏
JTB法人東京／本社：東京都／社長：淺川徹氏
JTB中部／本社：名古屋市／社長：阿部義博氏
JTB東海／本社：名古屋市／社長：諸江寿氏
JTB西日本／本社：大阪市／社長：鈴木孝三氏
JTB大阪／本社：大阪市／社長：岩穴口一夫氏
JTB中国四国／本社：広島市／社長：秦一男氏
JTB九州／本社：福岡市／社長：水嶋修三氏
i．JTB／本社：東京都／社長：北上真一氏
JTBビジネスイノベーターズ／本社：東京都／社長：新保稔氏
JTBマネージメントサービス／本社：東京都／社長：井本博幸氏