週間ランキング、1位はJTB新事業、業況悪化に懸念も

  • 2019年12月13日(金)

[総評] 今週は、久しぶりに予想が大外れしました。1位はJTBの新事業で、クリック数が年間でも5位以内に入るレベルとなったのは大変意外でした。もちろん、業界最大手の企業が新事業を発表したということで注目されても不思議ではないのですが、旅行以外の新規事業に力を入れていくという方針はかねて明らかにされていたわけで、クリック数がトーマス・クックの破綻を超えたと聞けば、皆様も「そこまでか?」と思われるのではないでしょうか。理由を考えてみたものの、どうもよく分かりません。

 新サービス「flappi(フラッピ)」は、テクノロジーを活用した人材育成、組織運営支援ソリューションというようなもので、乱暴な感想としてはAIを活用するなど「今っぽい」サービスです。また、内製にこだわることなく積極的にパートナー企業のリソースを活用するのも現代的でしょうか。

 個人的に気になったのは、JTBがこれまで蓄積してきた100年を超える旅行業での経験がどのように活用されるのかです。なんとなくリクルートあたりがやった方がしっくり来るような気がするのは私だけでしょうか。

 サービス紹介動画によると、同サービスは従業員の特性や意欲、以降の成長可能性などに応じて、キャリアカウンセリングやビジネススキルの講座、ボランティア活動など適切な体験などを提案するような仕組みだそうで、このあたりは体験を売る旅行業に通じるものがあるかもしれません。

 しかし、もっと気になるのは、flappiが「自ら気づき、自ら成長し、自ら創る」「自律創造型」の人材を育てることを目的としているのに対し、こういう話にはつきものの疑問として「自社はどうなのか」という問題で、つまり紺屋の袴はしっかり染まっているのかという話です。そうした人材を確保したり育成したりすることが難しいのは旅行業も同様なわけですが、普通に考えればグループ会社なりで試して効果を実証してから営業するでしょうから、この部分については是非別の機会にお話を聞いてみたいものです。

 さて、今週はこのほか、日本旅行業協会(JATA)のDI値(海外国内)や旅行会社の実績など業況関連の話題がいくつか届きましたが、諸々の数値が旅行会社の苦戦を示しているのが気がかりです。出国者数が2000万人を超えそうであるなど市場動向としては悪くないなかで、旅行会社の業績がそれに比例していないということは非常に厳しいものを感じます。3位のHISの決算では売上高が11%増の8085億円となって過去最高を更新しており、必ずしもすべてが悪いわけではありませんが。

 ちなみに、HISは今期9000億円の突破をめざすと意気軒昂ですが、方策の一つとして掲げた「東南アジアのトラベルテック企業」の買収計画も目を引きます。HISは2016年にM&Aの積極実施を表明しており、特に新興国でのシードステージの企業に目を向けていましたが、今回はそれが具体化したということでしょうか。M&A計画の概要を何の見込みもなく発表することはないでしょうから、近いうちに詳細が知れるのではないかと期待しています。

 そういえばテクノロジー関連では今週、大阪メトロが顔認証による自動改札をテストするというニュースも印象的でした。大阪は、記憶が正しければ30年ほど前に、東京で導入されるより前から自動改札が普及していたと記憶しており、それを思い出して懐かしくもなりました。

 顔認証は空港の出入国ゲートではすでに利用が始まっており、私自身もその利便性を実感しています。しかし、知らない誰かの自撮りの後ろに写り込んだ姿からでも個人が特定されるような時代でもあり、複雑な気持ちになります。

 技術的には、それが写真であれ実物であれ顔面にスマホのカメラを向ければ人物の候補を表示することくらいすでにできるようになっているわけです。「会ったことあるけどどちら様…」がなくなったらそれはありがたいものの、特定される側になるとあまりいい気分もせず、「顔パス」の世界におけるプライバシーやセキュリティがどうなっていくかはなかなか興味深いトピックであると感じています。(松本)

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