JTB、またも旅行以外で新事業、今度は「従業員への価値提案」

  • 2019年12月11日(水)

(左から)シグマクシス代表取締役会長の倉重英樹氏、JTBの高橋氏、JTBベネフィットの中村氏、グロービス代表取締役の堀義人氏  JTBは12月11日、来春にグループ会社のJTBベネフィットが新サービス「flappi(フラッピ)」の提供を開始すると発表した。従業員のやる気を醸成して「自律創造型人財」に育て上げ、組織の持続的成長をサポートするためのサブスクリプション型ソリューションサービスを、主にJTBの顧客法人に販売する。提供開始から5年後の目標として、200社への導入と売上高20億円をめざす。

 11日に開催した記者発表会見でJTB代表取締役社長執行役員の高橋広行氏(高ははしご高)は、同社グループがめざす「第三の創業」を具現化する事業の1つとしてEVP事業(Employee Value Proposition=従業員にとっての価値提供)に取り組むことを説明。まずは創業期のチケット代売モデル、「第二の創業」におけるパッケージ旅行販売モデルから、旅行に加えてソリューションを提供するビジネスモデルへの変革を「第三の創業」と捉えていることについて述べた。

高橋氏によるプレゼンテーション  その上で「近年は企業と従業員の関係が大きく変わり、『企業が従業員を選ぶ』から『従業員が企業を選ぶ』へとパラダイムシフトが起きつつある。多くの企業にとってEVPが重要な経営課題となっている」と強調。企業と従業員の両面から、その課題を解決するためのソリューション提供開始に至ったことを説明した。JTBによれば、発案からこの日の発表に至るまでは約2年間を要したという。

 「Flappi」では、人事データや能力データ、価値観やライフスタイルなどのパーソナルデータに加えて、連携するパートナー企業が提供する各種サービスの利用状況などから従業員の行動データを収集し、AIなどで分析。その上で個別に適切なフィードバックや行動提案を行い、従業員の自発的行動を促して、充実した業務と生活の実現を支援するという。あわせて可視化されたデータから、組織の課題とその解決策を顧客企業に提供して、企業の成長を組織と従業員の両面からサポートするとしている。

「flappi」のロゴと中村氏。サービス名には「わたし( I ) が羽ばたく(FLAP)」という意味を込めたという  サービスの概要について説明したJTBベネフィット代表取締役社長執行役員の中村一郎氏によれば、価格は未定ながら「従業員1人あたりの月額で数百円から数千円の範囲」とのことで、オプションで提供するサービスなどには別途料金が発生する予定。なお、すでに数社がトライアルへの参加に関心を示しており、20年度中に10社との契約をめざしているという。

 「Flappi」の開発とサービス提供には、このほど事業提携契約を結んだコンサルティング会社のシグマクシスと、グロービス経営大学院大学などで知られるグロービスが「コアパートナー」として参画し、このうちシグマクシスはJTBベネフィットに資本参加する。そのほか、従業員へのサービス提供で多くの「アライアンスパートナー」と提携する予定で、発表によればすでにユーキャンやミキハウス、ダスキンなど幅広い業種から27社以上の参画が決定。「アライアンスパートナー」は今後も募集を続ける。

第2・第3の矢も旅行以外、今後の旅行業の位置づけは

 この日はそのほか、高橋氏が記者団の質問に答える形で今後の旅行業に対するスタンスについて語り、「ソリューションモデルに大きく舵を切るにあたり、旅行は『目的』ではなく『手段』と位置づける」とコメント。その上で「依然として旅行業が大きなウェイトを占めることは間違いないが、現在も法人事業の売上高4000億円の内訳は、旅行業と非旅行業が半々。今後は旅行業も維持・拡大しながら、非旅行業も含めて収益を拡大する方向性を追求する」などと語った。

 なお、「第3の創業」の具現化に向けた今後の「2の矢、3の矢」については「おおよそ旅行業ではない」とも説明。考え方としては「自動車をつくる会社」から「モビリティカンパニー」へと方針転換したトヨタ自動車に近いという。

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