8月の国際線需要は3.3%増、ロードファクターも改善

  • 2019年10月13日

 国際航空運送協会(IATA)によると、2019年8月の全世界の航空需要で、旅客輸送量を表す有償旅客キロ(RPK)は国際線で3.3%増、国内線で4.7%増となった。座席供給量の有効座席キロ(ASK)は2.9%増と4.6%増でいずれもRPKの伸び率を下回り、この結果ロードファクターは0.3ポイント増の85.6%と0.1ポイント増の85.9%となった。国内線のロードファクターは過去最高値で、内際合わせたロードファクター85.7%もこれまでの記録を更新した。

 国際線を地域別で見ると、RPKは全地域で前年を上回り、伸び率ではアフリカが4.1%増と最も高く、ラテンアメリカの2.3%増が最も低い結果となった。アジア太平洋は3.5%増。ASKはラテンアメリカのみ減少。アフリカとアジア太平洋はASKの伸び率がRPKを上回りロードファクターも低下している。

 国内線のRPKでは、中国が10.1%増、ロシアが6.0%増と大きく増加して牽引。ロードファクターはブラジルが2.5ポイン増、インドが1.9ポイント増となった一方、前年を下回った国もある。ロードファクター自体が最も高かったのはロシアで91.0%だった。

IATA 2019年8月 国際線需要動向

方面RPK
前年比
ASK
前年比
L/FL/F
前年比
アフリカ+4.1%+6.1%75.6%-1.4pt
アジア太平洋+3.5%+3.9%82.8%-0.4pt
欧州+3.7%+3.4%89.0%+0.2pt
ラテンアメリカ+2.3%-0.3%83.9%+2.1pt
中東+2.9%+1.3%82.4%+1.3pt
北米+2.5%+1.3%88.3%+1.0pt
合計+3.3%+2.9%85.6%+0.3pt

IATA 2019年1月~8月 国際線需要動向

方面RPK
前年比
ASK
前年比
L/FL/F
前年比
アフリカ+4.8%+4.1%71.5%+0.5pt
アジア太平洋+4.5%+4.3%81.2%+0.1pt
欧州+5.6%+5.4%85.7%+0.2pt
ラテンアメリカ+4.6%+3.5%83.2%+0.9pt
中東+2.0%+0.9%77.0%+0.8pt
北米+3.7%+2.4%84.5%+1.1pt
合計+4.5%+3.9%82.4%+0.5pt

IATA 2019年8月 国内線需要動向

市場RPK
前年比
ASK
前年比
L/FL/F
前年比
オーストラリア-0.4%-0.2%79.4%-0.2pt
ブラジル-1.4%-4.4%82.5%+2.5pt
中国+10.1%+11.5%87.6%-1.1pt
インド+3.7%+1.4%85.5%+1.9pt
日本+2.1%+2.4%80.9%-0.2pt
ロシア+6.0%+6.8%91.0%-0.7pt
米国+3.9%+3.2%87.1%+0.6pt
合計+4.7%+4.6%85.9%+0.1pt

IATA 2019年1月~8月 国内線需要動向

市場RPK
前年比
ASK
前年比
L/FL/F
前年比
オーストラリア-0.2%+0.1%79.1%-0.2pt
ブラジル-0.5%-2.8%82.5%+1.9pt
中国+9.2%+9.6%85.2%-0.3pt
インド+5.1%+5.1%87.6%+0.0pt
日本+3.8%+3.1%72.7%+0.5pt
ロシア+8.3%+8.1%83.6%+0.1pt
米国+4.2%+3.2%86.1%+0.8pt
合計+4.7%+4.2%84.1%+0.4pt
※IATA発表詳細データ(英語):ダウンロード
◯有償旅客キロ(Revenue Passenger Kilometer、RPK)=運航距離×有償旅客数
◯有効座席キロ(Available Seat Kilometer、ASK)=運航距離×座席数
◯ロードファクター(Load Factor)=RPK/ASK