突破口は“VFR” 近畿観光アド会議、奈良県広陵町に観光まちづくり提案

  • 2019年3月28日(木)

 近畿観光まちづくりアドバイザリー会議(吉兼秀夫座長=京都外国語大学特任教授)が2018年度の重点支援地域に選んでいた奈良県広陵町に観光まちづくりへの提案書を交付した。3月22日、吉兼座長らが広陵町役場を訪ね、山村吉由町長に手渡した。

 同会議は、国土交通省近畿運輸局と近畿整備局が事務局を務め旅行会社や鉄道会社、観光関連団体など14人の委員で構成。06年度から、近畿2府4県内で事業を希望する自治体を選定し、マーケティングおよび専門的な見地から観光まちづくりへの具体的な方策を提案している。

 18年度重点支援地域の広陵町は、竹取物語ゆかりの讃岐神社や牧野古墳など歴史資産を抱えるものの、二次交通やサインなど観光インフラが未整備で、観光まちづくりの気運が未醸成だった。

 アドバイザリー会議では、昨年10月に町内を視察し現地関係者と意見交換を行ったほか、4回にわたって会議を重ねて広陵町の観光まちづくりの方策を検討、提案書をまとめた。

 22日の交付式で、委員を代表してあいさつした近畿運輸局観光部の宮田亮部長は、提案書の内容を踏まえて「広陵町は全国的に珍しく、これまでは定住人口が増えてきました。私たちは『住んでよし』を実現しているまちであり、靴下産業や竹取物語など広陵町ブランドにつながる資源を持つまちと認識しました」と評価し、友人や親せきを訪ねるVFR(Visit Friends and Relatives)が突破口になると伝えた。加えて「住民がホストとして案内すること。それがストーリー性のある広陵町ブランドを醸成することになる」。VFRのFは我々も含まれているとし継続的に広陵町の観光まちづくりを手伝っていくと話した。

 また、吉兼座長は靴下産業になぞらえて「足元から始める観光まちづくり」を提案。「広陵町の自文化を自分化すること。自分化した人材の育成が成功のカギ」とし「人材が宝の広陵町の可能性は大きい」とエールを送った。

 これに対して山村町長は「町に住み続けたい人は70%以上いて『住んでよし』の魅力には自信を持っていますが、観光に対しては自虐的ですらありました。VFRからスタートするのは重要なことだと思います。長期的なビジョンを持って取り組みたい」と応じた。

 同会議は次年度も継続する予定で、6月をメドに近畿運輸局管内の自治体に公募をかける。


情報提供:トラベルニュース社

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