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自然を観光ブランドに 下呂市のエコツー推進構想、国が認定/岐阜

 岐阜県下呂市内の観光関係団体などでつくる下呂市エコツーリズム推進協議会(瀧康洋会長=下呂温泉観光協会会長)が策定した「エコツーリズム推進全体構想」がこのほど、環境省から認定を受けた。全国で14カ所目で、県内としても温泉地としても初の認定。地域のブランド力アップにつながり、観光誘客の促進が期待される。

 協議会は地域の魅力である自然を観光素材として磨き、滞在型観光地づくりに生かそうと、2016年9月に発足。下呂温泉観光協会や下呂温泉旅館協同組合、市内各観光協会、JR東海などが参画している。

 認定は、自然保護と観光振興を両立させて地域に生かす「エコツーリズム推進法」に基づくもの。協議会では発足当時から全体構想策定に取り組んでいた。認定によって環境省によるホームページなどでのPRや、ツアー事業者、ガイド育成の支援などが受けられる。

 構想では、下呂温泉のほか御嶽山、小坂の滝、金山巨石群といったスポット、ニホンカモシカやライチョウといった生息する生物など多彩な自然資源に親しめる体験型・滞在型のエコツアーを開発。御嶽山麓の滝を活用したハイキングやカフェトレッキング、「いやしの里竹原めぐり」や「馬瀬里山ミュージアムガイドツアー」といった里地・里山を活用したツアー、萩原宿歴史探訪ツアーや「筋骨めぐり」など飛騨街道にまつわるツアーを具体例に挙げている。

 認定を受けたことでツアーは旅客運送の事業許可なしに旅館ホテルなど宿泊施設からツアー目的地などへの無料送迎が可能に。ツアー目的地では立ち入りの制限など生態系の保全に対する措置を観光客にも求めていく。

 4月19日には認定書授与式が開かれた。


情報提供:トラベルニュース社