週間ランキング、1位は「澤田家」の話題、女性の活躍も

  • 2018年5月11日(金)

[総評] ゴールデンウィークの休載明けです。9年前に担当しはじめた当初は苦痛でしかたなかった当欄も、さすがに500回近く書いてくると習慣化するといいますか、週に1度の負担も心地良い程度に感じるようになってきており、休みを挟むとより前向きな気分です。幸いにも楽しみにしてくださっている方も多く、これからも鋭意取り組んでまいりますのでお付き合いいただければ幸いです。(来週は出張のためやむを得ずお休みする可能性がありますが、なるべく書きたいと思っています。)

 さて今週の1位は、先月末に東証マザーズへ新規上場したベストワンドットコムの代表取締役社長である澤田秀太氏にお話しをお聞きした記事でした。皆様のうちどの程度の方がご存知であったか分かりませんが、この澤田氏はあの澤田秀雄氏のご長男でして、きっとそれもアクセスを押し上げた一因でしょう。

 正直にいって、私は秀太氏が旅行業界にいらっしゃること自体初耳でしたし、秀雄氏から見て長女の米山実香氏がベストワンドットコムの創業者であることもまったく存じませんでしたので、色々と驚いているのですが、ご本人たちからすればお父様の話ばかりされて辟易されているかもしれません。

 とはいえ好奇心を止められないのも人間というもので、お母様のまゆみ氏が取締役会長を務めているHISグループのクルーズプラネットとの競合はどうなるのか、など興味はなかなか尽きません。一つの人間模様として見ても、偉大な父が活躍する舞台に自らも立つことを選んだという点だけでも、まるでドラマか小説の設定のようです。

 記事を読む限り、秀太氏は飄々とされているというかそっけなさを感じますが、そうは言っても血の繋がりは続きますし、まゆみ氏が14年に設立されたファイブスタークルーズが16年にベストワンドットコムの完全子会社になるなど法人としての関係も見え隠れします。先週もHISが1位でしたが、澤田家の皆様は今後ますます旅行業界の注目を集めていくでしょう。

 ちなみに、先週の話題はHISの働き方改革でしたが、現場では今のところ「一般社員には無関係」と思われているとの声が聞こえてきました。これはごく限られた情報ソースの話とご理解いただきたいですが、こうした改革の進み方をリアルタイムで観察できるというのは大変興味深く思います。

 また、改革といえば第4位に入った女性の活躍も喫緊の課題です。さすがに実際に活躍されている当事者の方々が議論されているだけあって、男性側からすると「こんなことを自分が言ったらどうなるか」と思ってしまうようなご意見も忌憚なく述べられている印象ですが、逆にいえばこの遠慮、忌憚こそが不公平と同根なのかもしれません。

 さらに、トラベルビジョンのグループ会社であるアウト・ジャパンはLGBT分野におけるコンサルティングやマーケティングのお手伝いをしているのですが、この視点でいえばそもそも人間を男女の二元論で捉えること自体がリスクであり、その意味においてはトラベルハーモニー代表取締役の田窪ふみ子氏が話された通り「男女を意識しないのがいい職場」であると結論できそうです。

 とはいえ、生物学的に女性であると「母になる」能力を備える場合が多く、こればかりは業務効率化によって出産に要する期間を短縮するなどということはできません。その期間中の業務への影響を今の日本社会のシステムでカバーしていくことは困難でしょう。選択的に子を持たない人もいれば、何らかの理由で子宝に恵まれない人もいるという別問題もあります。

 ではどうするかですが、そこは「アファーマティブ・アクション」という言葉がありますけれども、性差による活躍度合いのアンバランスさを改善すると目標に掲げるならば、多少のジレンマや不満は無視して不利な側を優遇していくしかないのではないでしょうか。この問題はそもそも、生き物としてのあり方という理屈を超えた部分も関わってくるわけで、波風立たせず八方美人で進めようとしてもうまくいかないように思えてなりません。(松本)

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