通訳案内士検討会が中間まとめ、通常国会に法案提出

  • 2016年10月3日(月)

 観光庁は9月29日、第18回の「通訳案内士制度のあり方に関する検討会」を開催し、制度の見直し方針に関する報告書の中間とりまとめをおこなった。17回の会合における議論の内容や、政府が6月に閣議決定した「規制改革会議実施計画」などを踏まえて取りまとめたもので、政府は中間とりまとめの内容を踏まえて、来年1月の通常国会に通訳案内士法の改正法案を提出する予定。同検討会は今後、法改正の方向性が固まった時点で最終報告書の取りまとめをおこなう。

 基本的な考え方としては、現行の通訳案内士の名称を「(国家)認定通訳案内士」(仮称)など、国家資格を持たない人との違いがわかりやすい表現に変更。さらに外国語表記を含めて「(国家)認定通訳案内士」や、資格取得者が通称として使用できる「(国家)認定通訳ガイド」などの名称についても、資格取得者以外が利用できないよう定めるべきとした。国家試験においては、旅程管理など現場感覚を取り入れた試験へと見直すことを明記。ただし、現時点で通訳案内士として登録されている人は、法改正後の新たな試験に合格したものとする経過措置を設けるとした。

 その上で、質の維持や向上のため、制度の新旧に関わらずすべての通訳案内士に3年から5年ごとの定期的な研修の受講を義務化。受講しなかった場合には登録抹消などを可能にすべきとした。また、信頼性確保の観点から、すでに義務付けている登録証の提示やキックバックの要求禁止などの強化に加えて、バッジなどの着用義務についても検討。言語面の偏在の是正に向けては、外国人ガイドの確保も積極的に進めるとした。

 非有資格者対策としては、通訳案内士などを手配するランドオペレーターを適切に監督できるよう、登録制などの導入を通訳案内士制度の整備にあわせておこなうべきとした。加えて、災害が発生したときの通訳案内のあり方など、訪日外国人旅行者の安全確保については、資格の有無に関わらず同様の研修を受講すべきとした。

 現行の通訳案内士制度で特例的に設けられている「地域限定通訳案内士」と、沖縄などの地域のニーズに対応するための「特例ガイド」については、制度の見直しにともない関係法令を整理することを盛り込んだ。あわせて、名称については「(国家)認定通訳案内士」などとの差異が明確に分かるよう、類似した名称とならないようにするべきと要望した。

 そのほか、通訳案内士の登録簿のデータベース化やインターネットへの情報公開方法などに関するガイドラインを策定して情報公開を促進すること、通訳案内士に共通する課題に一致団結して対応するため、現行の全19団体を代表する連合体を創設することなども盛り込んだ。

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