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訪日富裕層ターゲット、観光専門リムジンサービス始動-ヒトコム

イベントには道端アンジェリカさんも特別ゲストとして参加。左からジャパンリムジンサービス柿内氏、ヒト・コミュニケーションズ安井氏、道端さん、遠藤大臣、JNTO松山理事長 人材関連事業を手がけるヒト・コミュニケーションズ(ヒトコム)は6月20日、富裕層の訪日外国人を対象に観光に特化したリムジンサービスを提供する新会社「ジャパンリムジンサービス」の営業を開始した。多言語対応可能なガイドやドライバー、内外装をラグジュアリー仕様とした車両、車内でのアメニティや独自の観光プログラムなどを組み合わせて提供する。

 同日開催した発表イベントでヒトコム代表取締役社長の安井豊明氏は、新事業について「そう簡単なことではない」と分析しつつ、「美しい日本を海外の方々にご紹介していきたい」と強調。イベントには東京オリンピック・東京パラリンピック担当国務大臣の遠藤利明氏や日本政府観光局(JNTO)理事長の松山良一氏、日本観光振興協会理事長の久保成人氏らも参列し、口々に歓迎の意を表明した。

 ガイドは「観光コンシェルジュ」と名付けたもので、ヒトコムグループが抱える約800名の通訳案内士や添乗員などが担当。観光コンシェルジュは、今回新たに開発したGPS対応の観光案内システムのコンテンツも作成。同システムは、あらかじめ地図上に観光情報を日本語と英語、中国語、スペイン語、タイ語で埋め込んでおき、車両の端末がその場所に近付くと表示する。

 受注は、原則としてコンタクトセンターの専門スタッフが多言語で対応する。コンタクトセンターでは、ニーズに合わせて移動やガイドの基本サービスと、オプションや付加価値のサービスを組み合わせて手配する。オプションや付加価値のサービスでは伝統芸能や伝統工芸、スポーツ、温泉、飲食など多様なプログラムを用意しており、ミシュランレストランの特別コースやショッピングアテンド、山岳ガイド、ブライダル関連のサービスなども提供する。

ハイエース車内 車両は、メルセデス・ベンツのV220dアバンギャルド・エクストラロング3台、トヨタのアルファード10台、ハイエースのグランドキャビンVIPカスタム2台を用意。車内ではスリッパやブランケット、ドリンク、おしぼりなどのほか、好みの香りや音楽も選んでもらえるようにするという。また、WiFiも導入した。

 ジャパンリムジンサービス代表取締役社長の柿内裕一氏によると、受注の多くは海外在住の富裕層FITからの直接の申し込みとなる予想だが、国内外の旅行会社や航空会社、宿泊施設などからの利用も重視している。まずは関東の1都6県でサービスを開始するが、2年間で北海道と関西で営業拠点の開設をめざすという。