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日台観光サミット開催、相互交流600万人目標に

  • 2016年5月26日

 日台観光推進協議会は5月19日から22日にかけて、台湾の宜蘭県で「第9回 日台観光サミットin宜蘭」を開催した。同サミットは2008年から毎年開催しており、日本旅行業協会(JATA)によれば、日本側としてJATA副会長の丸尾和明氏や日本観光振興協会(日観振)会長の山口範雄氏など116名が、台湾側として台湾交通部観光局局長の謝謂君氏や台湾観光協会会長の賴瑟珍氏など139名が参加。サミットのテーマは「日台相互交流の現況の確認と日台双方の観光魅力の再発見」で、相互交流人口を早期に600万人にする目標を決定した。

 15年に山形で開始された第8回サミットでは、相互交流500万人をめざすことで合意していた。台湾観光協会によれば、15年の訪台日本人訪問者数は前年比0.5%減の162万7229人、訪日台湾人訪問者数は27.8%増の379万7879人で、交流人口は合計で542万5108人。訪日需要の急速な伸びなどにより、15年に目標を達成した。サミットでは、訪日台湾人が訪台日本人の2倍以上であることから、訪日台湾人対訪台日本人の比率について、台湾側から「4対6程度でバランスをとってもらいたい」という要望があったという。

 今後は交流人口600万人の早期達成をはかり、取り組みをさらに強化していく。日台間で旅行会社や航空会社、鉄道会社などのメンバーによる「双方向交流拡大検討会議」を新設する予定。同会議では20年の日台間の「双方向交流のビジョン」の策定をめざす。このほか、鉄道などの両国共通の観光資源を活用したさらなる交流の促進や、食の魅力に関する情報発信の強化を実施。両国の観光客の地方への誘客も引き続き取り組む。

 第10回のサミットは香川県、愛媛県を中心とした四国で開催する予定で、広域での開催は今回が初めて。10周年を記念し、新たに「鉄道観光フォーラム」もおこなう。