桜島噴火、警戒レベル3に引き上げ-県は「観光に影響なし」

  • 2016年2月5日

 気象庁によると、2月5日の18時56分、桜島の昭和火口で爆発的な噴火が発生した。同庁では桜島の噴火警戒レベルを「2(火口周辺規制)」から「3(入山規制)」に引き上げるとともに、鹿児島市に対し、火口周辺で入山規制などの警戒をするよう求めた。さらに、昭和火口および南岳山頂火口から約2キロメートルの範囲において、噴火に伴う噴石や火砕流に警戒するよう呼びかけている。なお、同噴火に伴う火砕流は発生していない。桜島が爆発するのは2015年9月16日以来のことで、警戒レベル3への引き上げは11月25日以来。

 噴火を受けて、鹿児島県は公式観光ウェブサイト「本物。の旅かごしま」に「安心して鹿児島の観光をお楽しみ下さい」と題した記事を掲載。「観光施設などを含め通常立ち寄れる施設は(火口の)2キロメートル以内にはありませんので、すべての観光施設などでこれまでどおり観光を楽しむことができます」と、観光に影響がない点を強調した。

 また、鹿児島市は観光サイト「よかとこ かごんまナビ」で、全ての観光施設などで通常通り観光や買い物を楽しめる旨を説明。桜島に関わる事業者や団体、個人などが連携し、桜島の情報を発信しているポータルサイト「みんなの桜島」では、桜島の火山活動について案内するコーナーで「去年まで毎日起こっていた『いつもの』噴火と同じ規模です(^^)」とコメントしている。

 同サイトを「みんなの桜島協議会」とともに運営する、NPO法人の桜島ミュージアムによれば、桜島は年に数百回噴火する活火山だが、人々は日常生活を送っており「噴火はいつものこと」。ただし、「鹿児島県以外の人々には、桜島の噴火を死に直結するようなものだと思われているのでは」とし、報道による桜島のイメージの悪化に懸念を示した。今後は引き続き、桜島の正確な情報を発信することで、通常通りの観光が可能である点をアピールしていくという。