鳥取県、「プレミアム宿泊券」即時完売-関西、中四国の購入多く

  • 2015年4月12日

4月1日の記者会見の様子  鳥取県はこのほど、4月1日に発売した「プレミアム宿泊券 とっとりで待っとるけん」の販売実績を公表した。宿泊券は政府の「地域住民生活等緊急支援のための交付金」を活用したもので、事業費は1億円。鳥取県内の163宿泊施設で宿泊代やお土産購入などで利用可能で、額面1万円の券を5000円で提供する。1万4000枚限定で、全国の大手コンビニストア5社、約4万9000店舗で販売。4月1日午前9時に販売を開始し、4分で完売していた。

 調査によると、宿泊券は43都道府県で購入されており、発券機械の操作回数は2501回。機械では1回につき12枚まで購入でき、平均購入枚数は5.6枚だった。エリア別では、関西と中国四国での購入が多く、関西が6443枚、中国四国が5359枚、関東が1293枚、東海・北陸が744枚、九州・沖縄が147枚、北海道・東北が14枚だったという。県別で最も多かったのは大阪府で3530枚、ついで広島県が2179枚、兵庫県が1825枚。

 プレミアム宿泊券の利用期間は4月13日から11月1日まで。鳥取県では利用者に対しアンケートなどを実施し、利用者の属性などの情報を収集するとともに経済効果を分析していきたいとした。

 4月1日の記者会見で、鳥取県文化観光スポーツ局局長の森谷邦彦氏は、「鳥取県では地方創世の柱とされている観光振興を、県政の重要な部分として捉えている」と観光の重要性を強調。「(プレミアム宿泊券は)起爆剤ということで、これをきっかけでに鳥取県の魅力を発信し、旅行者に来ていただき鳥取県の魅力を楽しんでいただきたい」と呼びかけた。さらなる設定は検討していないが、合わせて「プレミアム商品券 より鳥み取(よりどりみどり)!とっとり券」を20万冊用意したと紹介。共に活用してほしいと呼びかけた。

 プレミアム商品券は4月1日からインターネット予約受付を開始。1冊1万2000円の商品券を1万円で販売するもので、インターネットで4月15日まで、専用申し込み葉書では4月15日から5月11日必着で申込を受け付ける。インターネットでは10万冊を、はがきでは8万冊を販売する予定で、応募多数の場合は抽選となる。購入限度は1人5冊、1世帯同住所3人まで。県外観光客向けの申込枠として、別途2万冊も確保した。

 利用店舗は鳥取県内の県産品取扱店や小売店、飲食店、宿泊施設、観光施設などで、3月23日現在約380店。利用期間は4月29日から9月30日まで。プレミアム宿泊券と合わせた利用をアピールしていくという。

 また、鳥取県によると、県外からの訪問者数の誘客のためにさまざまな取組をおこなっており、訪日外国人向けの施策も展開中だ。4月中旬から9月末まで、レンタカー利用者への助成金として3000円を支払うもので、事業費は1250万円とした。また、旅行会社向けの施策として、海外からの一定規模の団体のバスツアーに対する助成も検討しているという。