総務省、VJ事業の効果把握徹底を勧告-観光庁、専門部署で対応

  • 2014年7月23日(水)

 総務省行政評価局はこのほど、外国人旅行者の受入環境整備状況などを調査し、結果の取りまとめと必要な改善措置に関する勧告を発表した。主な調査対象は「ビジット・ジャパン(VJ)事業の効果的・効率的な実施」「入国審査待ち時間の短縮化」「外国人旅行者の受入環境の整備」の3点。さらに、観光立国実現のための国の取組についても勧告した。

 VJ事業については、2010年度から12年度に実施した地方連携事業から457事業を抽出し、調査を実施。調査によると、旅行会社の招聘などの誘客事業234事業で、事業で造成したツアーの送客数・宿泊数などを把握していないケースが50.9%の119事業となった。また、把握できた115事業のうち53%に当たる54事業で、実際の送客数・宿泊者数が目標の50%未満だった。これを踏まえ、行政評価局は効果の把握と、高い効果が期待できる事業の実施の徹底を勧告した。

 また、認知度向上事業では、広告宣伝を見たものがどれだけ日本を訪問したか把握するのは困難であることから、223事業のうち、95.5%の213事業は事業効果を把握しなかったという。ただし、旅行会社に対するセミナーなどについては事業効果を把握している例もあり、行政評価局では引き続き取組を進めていくよう求めた。

 入国審査待ち時間の短縮化については、主要4空港のうち成田と中部空港で待ち時間が長引いている現状を指摘。成田空港では第2ビルの待ち時間が2010年は21分だったところ、2013年は26分に増加しており、中部も10年の18分から13年は24分と増えた。このため、行政評価局では待ち時間の長期化の原因分析と、入国審査官のさらなる機動的な配置などを勧告した。

 外国人旅行者の受入環境の整備については、ホテル・旅館と通訳案内の2項目に分けて調査。ホテル・旅館では、国際観光ホテル登録制度について、総務省が調査した55ヶ所の登録ホテル・旅館のうち40.0%が外客接遇主任者の設置など課せられた義務を順守していない点などをあげ、制度が形骸化していると指摘。制度や活用方法の見直しを勧告した。

 通訳案内については、通訳案内士団体17団体に対する調査から、通訳案内士として生計を立てているものはほぼ皆無であり、6割以上の会員が年間稼働日数50日以下の団体もあったことから、通訳案内士の活動の機会が広がっていないと分析。通訳ガイドの役割分担や活用法の再検討を呼びかけた。

 また、観光立国実現のための国の取組については、2020年の訪日外客数2000万人の目標について言及。年ごと、市場ごとの目標値を定める必要性を訴えた。

 こうした勧告を受け、観光庁長官の久保成人氏は7月23日の専門誌会見で現状と今後の方針を説明。VJ事業については、調査対象の2012年度以降は、進捗状況を把握できるシステムを構築しているとし、「現時点で問題は解消しているのではないか」と語った。

 観光庁では今年4月に「マーケティング戦略本部」を設置し、外部のマーケティング専門家とともに、従来のプロモーション方法の再検証と戦略的なプロモーション展開をはかっている。久保氏は「より科学的、合理的な事業(展開の)段階に進んでいる」と自信を示した。また、2000万人達成に向けた各年、市場ごとの目標についても、マーケティングのために必要とし、検討していく姿勢を見せた。

 このほか、国際観光ホテル登録制度については登録の意義やあり方、登録施設のチェックシステムの導入などに取り組んでいくとした。通訳案内士については、収入面ではガイド以外でも能力を活かした会議通訳など、別の形での収入を得ているとし、「必ずしも(総務省の勧告は)的を得ているものではないのでは」と疑問を提起。その上で、今後訪日外客の増加を見据え、試験を受けやすいよう現行の制度を改善するとともに、秋の通常国会で審議予定の国家戦略特区の法案にも、特区通訳案内士について盛り込んでいくとした。

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