インタビュー:ラムラムツアーズ取締役社長 日吉淳氏

Wi-Fi組み込んだ新商品が自社と旅行会社、観光客のメリットに グアムをより魅力的なデスティネーションへ

  • 2011年7月4日(月)

 グアムでトロリーバスを運営するラムラムツアーズが、3月からWi-Fi付きバスチケットを販売した。バスとWi-Fi、一見ミスマッチな組み合わせだが、今後のグアム旅行を変える可能性があるという。2010年度のスマートフォン出荷台数は855万台で前年比の約3.7倍。2011年度もスマートフォン市場の拡大は継続されると予想され、海外旅行に行くときにスマートフォンを携行する人も増えるはずだ。同社取締役社長の日吉淳氏に、導入のねらいを聞いた。


-Wi-Fi事業を開始した経緯を教えてください

日吉淳氏(以下、敬称略) 昨年、グアムのGuam Wi-Fiという企業が、タモンビーチロードエリアにWi-Fi環境を設置し、当社の運営しているバス路線とほぼ同一エリアで使用できることがわかった。タモンビーチロードエリアはレストランやホテルが集中しており、グアムのなかで最も観光客で賑わっている。

 本来、旅行は非日常を楽しむものであるが、通信環境は日常と変わらないほうが便利であるし、安心できると感じるはずである。昨今の日本のスマートフォン市場の伸びと、グアムへの観光客の8割が日本人であることを考えると、Wi-Fiを組み込み新たな商品を生み出すことが、当社、旅行会社、観光客にメリットになると考え、今年の1月に契約し、3月からWi-Fiを組み込んだバスチケットの販売を開始した。


-御社、旅行会社、観光客、それぞれどのようなメリットがあるのですか

日吉 そもそも我々は、グアムの運輸会社として「お客様が楽しめる乗り物」を合言葉に、安定的な事業を営むことをビジョンに掲げているが、バス事業はガソリン代の高騰や観光客の減少によって、売上が左右される。観光客の減少ですぐにコストカットやリストラするような経営はしたくないと考えおり、Wi-Fi事業は観光客の減少に左右されないひとつの投資としておこなうものである。この新たなサービスを生み出すことで、他社との差別化、ブランド価値の向上、販売額増などが期待できる。

 旅行会社にとってはGuam Wi-Fiと直接契約するよりも、バスチケットにWi-Fiを組み込むことで、Wi-Fi利用の価格上昇を当社が負う。これにより旅行会社の負担は軽減される。
観光客はわずかな料金でインターネット環境が利用可能となり、バスに乗車していてもショッピング中でもスマートフォンが使えるなどの利便性をもたらす。


-インターネット環境が整うことでグアム旅行にどのような変化が起きると思われますか

日吉 現在グアムにおける一般の通信環境は、GTAやDOCOMO Pacificなどがあり、日本の携帯電話からのローミングも可能である。また、ホテルなどではインターネット環境も有料で整っている。しかしながら料金は比較的高額なため、必要に迫られる場合を除いて、日本で日常使用している程、利用する人は少ないと思われる。そもそも旅行の滞在時間は限られているので、事前に現地情報を調べてからグアムに来るのが通常だろう。しかし実際に来てみると思っていたことと異なる印象を受ける場合はよくあることだ。

 当社のWi-Fi付きバスチケットを利用することによって、わずかな料金でありながら屋外で日本と同じ感覚でインターネットを利用することが可能になる。グアムの現地情報をすぐに検索でき入手するスタイルが起こると予測している。「いつもと同じ生活のなかでグアムを楽しむ」といえる。


-今後の展開と目標をお聞かせください

ラムラムツアーズが運行する赤いシャトルバス

日吉 スマートフォン用アプリやウェブサイトの開設の準備をしており、その取り組みの第一歩として7月中旬に「ラム・ナビ」というポータルサイトを開設する予定だ。Wi-Fi付バスチケットにQRコードを付与し、Wi-Fiにアクセスした後に接続してもらいたいと考えている。コンテンツはグーグルマップを利用してグアムの位置情報の確認やGPSが付いた特定のトロリーバスの運行状況の確認が可能となる。その他、バス停の近くのレストランの案内、DFSやスーパーストアなどのショッピングセンターの情報などを見ることができるサイトとなっている。

 「ラム・ナビ」の開設によりバスの運行情報提供がリアルタイムで可能となる。特にリアルタイムでの情報提供の必要性を感じたのは、3月11日の東日本大震災の時だった。グアムでも津波警報が発令され、安全のためにバスの運行をストップした。しかし警報が発令されたことを知らない観光客もおり、なぜバスが来ないのかとクレームの電話をかけてくる方もいらっしゃった。このような最重要の情報を、例えば公的機関と連動して提供することも可能にさせるよう準備をしている。

 また、2012年4月をめどにグアムのWi-Fiのアクセスエリアの拡大やスマートフォン用アプリの開設をしていく。アプリには位置ゲームのような旅をテーマにしたゲームを作成することを考えている。将来的には飲食店などと組んで携帯クーポンの発行も視野に入れている。これは現在あるレストラン情報からグレードアップさせる予定だ。

 Wi-Fi付きチケットの普及についてだが、昨年グアムに来た日本人観光客は約90万人。このうちの43万人は当社のバス利用カード付きのパッケージ商品を利用している。この43万人をターゲットとして、2012年上期のパッケージ商品にWi-Fi付きのチケットを組み込んでもらえるよう各旅行会社に交渉する予定だ。

 また、残りの47万人のインディビや団体の観光客に対しては、現在販売しているWi-Fi4時間利用・ワンウェイチケット(5ドル)に加え、Wi-Fi120時間利用・5日間バス乗り放題チケット(30ドル)を7月から販売する。12月までに1万5000枚を販売目標としている。

 グアムの滞在日数は3泊4日が一番多く、次いで4泊5日が多い。Wi-Fi120時間利用・5日間バス乗り放題チケットであれば、多くの観光客に滞在中ずっとインターネット環境を楽しんでもらえる。グアムをより魅力的なデスティネーションとして進化させたいと考えている。


-ありがとうございました

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