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スペシャリスト・インタビュー:日本橋夢屋 新橋営業所 太田守さん

ドイツのプロとしてこだわりのツアーをつくりたい

 法人を対象に、海外への出張サービスを手配する日本橋夢屋。社名の通り、日本橋に本社、新橋と名古屋の中区栄に営業所を置き、ビジネス需要にターゲットを絞っています。スタッフは部署や担当分けがなく、自ら顧客を獲得して担当者が手配まで一貫してケアするスタイル。もうすぐ入社6年目、1月にオープンした新橋営業所に勤務の太田さんも、時には自転車で営業周りをするといいます。日々充実した業務に携わる傍ら、ドイツのデスティネーション・スペシャリスト、および総合旅行業務取扱管理者の認定試験に合格されました。ドイツの魅力と将来の展望についてお話をうかがいました。

日本橋夢屋 
新橋営業所 太田 守さん
2009年度(第5回)デスティネーション・スペシャリスト ドイツ認定



Q.御社の特徴を教えてください

 法人の海外出張や業務渡航を請け負う会社です。ビジネス関連の取り扱いが9割で、残りの1割がお客様のプライベートな旅行といったところです。顧客の獲得はチラシや電話、紹介などですが、自ら営業にも出向いています。そうして得たお客様のケアは最後まで担当者がするので、スタッフ全員が営業でありオペレーターですね。

 手配エリアはもちろん、全世界を扱っていますが、出張先として多いのは東アジア。そのためか、今回の新型インフルエンザでは、大きな打撃を受けずに済みました。しかし、会社としては日々変化するインフルエンザの情報をメールで配信し、迅速に情報提供をするとともに、キャンセルを迷っているお客様に当社の存在をアピールするといった対応もしました。


Q.ドイツのDSを取得されたのはなぜですか

 実は両親がドイツに住んでいたことがあり、小学生の頃からホームステイでドイツの大学生を受け入れる環境にありました。大学生になって海外旅行をするようになってからは、ドイツを中心にヨーロッパ中を旅しました。

 そういうわけでドイツには縁があり、ドイツのプロに近づこうと取得を決意するに至りました。現在の業務では、ヨーロッパの取り扱いは多くはないのですが、ヨーロッパではドイツの出張は多いので、ドイツで何か問いあわせがあった場合は積極的に対応しています。特にDSの試験対策で勉強したことのなかでは、いつどこでどんなメッセがあるといった内容が、現在の業務に役立っていますね。


Q.旅行好きが転じて旅行会社へ入社されたのですね

 はい。最初に入社したのは大手旅行会社でした。本社営業所主催旅行課という希望通りの部署に配属されたのですが、ドイツのツアーといえばロマンチック街道ばかりで、何か釈然としない思いがありました。もう一度じっくりドイツを感じてみたいと思い退社し、その後ワーキングホリデーで1年間、ドイツで暮らしました。


Q.どちらに住んでいたのですか

 半年はシュトゥットガルト、あとの半年はフライブルクです。この2ヶ所はバーデンヴュルテンベルク州の都市で、地図でいうとドイツの南西にあたります。他の国もそうですが、ドイツも地域によってまったく特徴が異なります。バーデンヴュルテンベルク州は国境をフランスやスイスと接していて、西欧らしい華やかな雰囲気が色濃いところです。

 後半は大学の聴講生の資格を取り、大学の寮に住んでいたので、大学生の友人ができました。寮には東欧から来ている学生がたくさんいて、ボスニアから来た友人に誘われて2週間ボスニアを訪ねたり、貴重な経験の多かった1年でした。


Q.印象に残っているのはどんなことですか

 ドイツには日本人に知られていない魅力がたくさんあることですね。例えば、フライブルクは日本でいう軽井沢のような場所なのですが、さらにそこから電車で1時間のティティ湖は地元の人々に人気のリゾート地です。ログハウスのペンションに泊まって、ハイキングをしたり、冬はスキーやスノーボードをしたりと1年中楽しめます。

 また、ドイツといえばビールですが、実はワインも美味しいんですよ。よく知っている人でもドイツのワインといえばモーゼル川の白ワインというでしょう。しかし、バーデンヴュルテンベルク州は赤ワインが有名なんです。ゆるやかなネッカー川のうねりや、川沿いの谷間に広がるブドウ畑などはぜひ紹介したいところです。


Q.総合旅行業務取扱管理者も取得されたとか

 はい。実はこの春、第一種旅行業を取得して、当社でも募集型企画旅行を催行できるようになりました。現時点ではまだ何も動き出していませんが、いつかドイツのこだわりツアーをつくってみたいと思っています。ドイツの場合、初心者であっても、リピーターであっても、やはり最低でも8日間、できれば10日間は日程を取ってほしいですね。初心者の方ならノイシュヴァンシュタイン城やローテンブルクなども見ていただきつつ、プラスアルファでまだ知られていないドイツの魅力をぜひ、お伝えしたいです。


ありがとうございました



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