どうなるNDC-キープレーヤたちが語る流通の未来
-GDS座談会・後編

先行きなお不透明も、アグリゲーターとしての進化期す
さらなる新技術の活用にも意欲

  • 2018年10月9日(火)

 テクノロジーの進化によって、旅行業界の流通を取り巻く環境は大きな変化の中にある。航空券の流通の一翼を担ってきたGDS各社も、持続可能な成長に向けてさまざまな取り組みを加速させているところだ。トラベルビジョンはこのほど、GDS4社の日本のトップによる座談会を開催。各社の現在の立ち位置やGDSの役割、そして将来に向けた新しい取り組みについて意見を交わした。今回、2回にわたってその様子をレポート。前回は、各社のGDSの特徴や航空会社との関係、各社の強みについてをまとめたが、第2回となる今回は話題のNDCへの取り組みや注目しているテクノロジーなどについてまとめる。

インフィニ・トラベル・インフォメーション代表取締役社長の植村公夫氏、アマデウス・ジャパン代表取締役社長の竹村章美氏、トラベルポートジャパン代表取締役社長の東海林治氏、アクセス国際ネットワーク代表取締役社長の添川清司氏、トラベルビジョン代表取締役会長の岡田直樹



▽参加者
アクセス国際ネットワーク代表取締役社長 添川清司氏
アマデウス・ジャパン代表取締役社長 竹村章美氏
インフィニ・トラベル・インフォメーション代表取締役社長 植村公夫氏
トラベルポートジャパン代表取締役社長 東海林治氏
▽聞き手
トラベルビジョン代表取締役会長 岡田直樹
NDCが耳目を集めています。それぞれの対応状況をお聞かせください。また、NDCによって旅行会社の流通にどのような変化が起きるとお考えですか

東海林治氏(以下、敬称略) NDCはIATAや加盟航空会社が新たな流通形態を確立したいという流れ。それに対してトラベルポートは、アグリゲーターとしてレベル3認証を取得しており、NDCコンテンツをプラットフォーム上で対応できる体制を整えている。各航空会社がNDCを通じた販売方法を確立した時に、旅行会社は航空会社と個別に繋がらなくても、トラベルポートのプラットフォームと繋がることでNDCコンテンツをワンストップで消費者に販売できるようになる。

 航空会社には、これまでのATPCoを中心としたタリフから、需要変動に合わせて価格を変動させるダイナミックプライスを進めると同時に、コンテンツを充実させることで、利益確保したいねらいがある。一方で、それは旅行者にとって満足度を高めることにもなる。ただ、まだ航空会社からNDCコンテンツは具体的に出てきていない。トラベルポートは現在、パートナーとしてカンタス航空(QF)とどのような形で売っていくか検討を進めており、来年以降に具現化させていく計画だ。アグリゲーターとしては、旅行会社のNDC販売体制をサポートしていくのが使命だと考えている。

 NDCのテクノロジーは新しい。旅行会社のAPI接続が古ければ、動画視聴を含めてビジュアル化できないこともある。そこをいち早く開発することで、航空会社が届けたいサービスを旅行会社に届けるようにしていく。そこに、アグリゲーターが介在する価値があると思っている。

 従来型GDSとの併用については、ひとつの画面でそれぞれの違いに気が付かずに予約することをめざしている。



トラベルポートジャパン代表取締役社長の東海林治氏



竹村章美氏(以下、敬称略) アマデウスはアグリゲーターとITプロバイダそれぞれでレベル3認証を取得し、今年2月にはNDCを推進する枠組みとして「NDC-X Program」を発表した。また、最近ではFlight Centre Travel GroupやQFが、このプログラムへの参加を表明した。NDCの一番のメリットは業界間がシステム上の共通言語で統一されること。アマデウスの考えるNDCにおける最重要ビジョンは、どのようなチャンネルから来るデータであっても、すべての航空会社のコンテンツがひとつのプラットフォームで取得できるところにある。

 どのような大手企業であっても、航空会社との接続をすべて自前で開発するのはコスト効率が悪い。一方、航空会社にとっても、新しい流通規格の導入にはコストがかかる。双方へのソリューションをシームレスに提供していくことにIT企業としての価値があるのだろう。

 アマデウスは「ビヨンドGDS」というテーマを掲げている。GDSだけでは、将来的に持続可能なビジネスにはならない。ただ、GDSというビジネスモデルは決して悪いわけではないので、それは残しつつ、新しい取り組みにも対応していく方針だ。



植村公夫氏(以下、敬称略) インフィニは、イギリスのトラベルフュージョンとNDCシステムを共同開発している。トラベルフュージョンもすでにレベル3認証を取得しており、すでにヨーロッパを中心に航空会社22社(2018年5月末時点)のNDCコンテンツ手配に対応したソリューションを展開している。日本でも、LCCと同じような売り方や操作方法で、GDSとNDCを比較しながら予約を取る仕組みを試行しているところで、年内にもAPIリリースを考えているところだ。

 ただ、航空会社がどういったコンテンツを出してくるのかまだ見えないことも多い。旅行会社もどのように対応すればいいのか分からないのが現状なのではないか。5年後にどう変わってくるのかは、航空会社の出方次第だろう。



添川清司氏(以下、敬称略) アクセスは、ホストシステムにトラベルポートを採用していることから、トラベルポート本社との協業のもと日本向けのサービスをカスタマイズしているため、トラベルポートジャパンとは異なるサービスを展開している。

 そうしたなかでNDCについては、リッチコンテンツやアンシラリーの予約ができる「AXESS CREA ADVANCE」を全ユーザーに提供できる環境をすでに整えており、航空会社からNDCコンテンツが出れば、すぐに旅行会社に展開することができる。NDCとGDSの併用はトラベルポートと同様だが、旅行会社の業務フローを変えずに可能にする方策を考えているところだ。

 最終的に旅行者が求めるのは航空券とホテルだけではない。今後、扱うコンテンツの幅が広がっていくなかで、JALグループであるアクセスの強みをどれだけ出せていけるか。それは日本発、外地発の需要にも関係してくるだろう。

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