死ぬまでに行きたい！旅行通の筆者おすすめ｜世界の絶景ランキング

自然が生み出した奇跡の風景から、人類の歴史を物語る壮大な遺跡まで、一生に一度は見たい世界の絶景。そのスケールと美しさは、旅人の心を魅了してやみません。

本記事では、毎年国内外を飛び回り、世界遺産検定保持者でもある筆者がおすすめする、世界の絶景ランキングを紹介します。人気スポットだけでなく、知る人ぞ知る穴場もセレクトしているので、次回の旅行の参考としてぜひチェックしてみてください。

遺跡・建造物が見事な世界の絶景おすすめランキング

人類の歴史や文化が刻まれた遺跡や建造物は、世界の絶景の中でも特に人気の高いジャンルです。壮大なスケールや幻想的な景観は、訪れる人を圧倒し、まるでタイムスリップしたかのような体験を与えてくれることも。

ここでは、遺跡・建造物が見事なおすすめの世界の絶景を、ランキング形式で紹介します。

1.【フランス】海の上に浮かぶ幻想的な修道院「モン・サン・ミッシェル」

フランス西海岸に浮かぶ「モン・サン・ミッシェル」は、潮の満ち引きによって風景を変える幻想的な修道院です。干潮時にはガイドを付ければ徒歩で渡れる一方で、満潮になると海に囲まれ孤島のようにそびえ立ち、その神秘的な風景は「西洋の驚異」とも呼ばれています。

外観だけでなく、荘厳なゴシック建築が広がる修道院内部も見どころ豊富。島内の石畳の道にはレストランや土産店も並び、中世の雰囲気に包まれながら散策できるのも魅力です。

2.【インド】最愛の妻のために22年かけてつくられたお墓「タージマハル」

「タージマハル」は、ムガル帝国の皇帝シャー・ジャハーンが最愛の妻を偲び、22年もの歳月をかけて建設したお墓です。

真っ白な大理石でつくられた霊廟（れいびょう）は、精緻な彫刻や宝石の象嵌（ぞうがん）細工で彩られ、訪れる人々を圧倒します。日の出や夕暮れどきには大理石が柔らかく色を変え、幻想的な姿を見せますよ。広大な庭園と水面に映るタージマハルの姿は絵画のように美しく、世界の絶景として高い人気を誇っています。

3.【スペイン】アントニ・ガウディの作品群で2026年に完成予定！「サグラダ・ファミリア」

スペイン・バルセロナを代表する「サグラダ・ファミリア」は、建築家アントニ・ガウディの最高傑作であり、1882年の着工から今も建設が続く未完の大聖堂です。いたる所に独創的なデザインが施されていますが、なんと日本の彫刻家・外尾悦郎が手がけたところも！

完成予定は2026年とされ、世界中の人々がその瞬間を心待ちにしています。ガウディが手がけた「グエル公園」などとともに、「アントニ・ガウディの作品群」として世界遺産に登録されており、バルセロナ観光時にぜひ訪れたい必見の建物です。

4.【サンマリノ】山の上にそびえたつ3つの砦「サン・マリノ歴史地区とティターノ山」

「サン・マリノ歴史地区」は、世界最古の共和国としての歴史を物語る貴重なエリアです。石畳の路地や古い教会が今も残り、中世の雰囲気を感じられる町並みは、足を運ぶ価値があります。

特に注目したいのは、ティターノ山の頂にそびえる3つの塔です。グアイタ、チェスタ、モンターレと呼ばれる塔からは、山々やアドリア海を一望でき、素晴らしい絶景が広がっています。小国ならではの静けさと壮大な景観が調和した場所で、歴史好きも絶景を求める人も満足できるでしょう。中世ヨーロッパの世界観に浸りたい人は、必ず訪れてほしい場所です。

5.【ヨルダン】あの有名映画のロケ地にもなった砂漠の遺跡「ペトラ遺跡」

「バラ色の都」と称される「ペトラ遺跡」は、砂岩の峡谷に刻まれた壮大な隊商都市の遺跡です。切り立った岩壁の間を抜けると現れるのが、映画『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』にも登場した「エル・ハズネ」。高さ40mを超えるファサードが、砂漠の太陽に照らされて赤く輝く様子は、ぜひ一度目にしたいものです。

かつて交易の要衝として栄えたペトラには、円形劇場や王家の墓など数々の建造物が残っています。広大な遺跡全体を歩いていると、古代ナバテア人の栄華を肌で感じられることでしょう。

6.【インドネシア】千年の祈りが積み重なった石の曼荼羅「ボロブドゥール寺院」

インドネシアのジャワ島にある「ボロブドゥール寺院」は、世界最大級の仏教遺跡です。巨大な石造建築が階段状に積み上げられ、曼荼羅をかたどるように設計されている様子は圧巻！朝焼けに浮かび上がるシルエットも格別で、訪れる者を深い感慨へと導きます。

釈迦の生涯を描いたレリーフが彫り込まれた回廊や、上層部に並ぶ釣鐘形のストゥーパ、中央の大きな仏塔など、見どころは豊富。信仰と芸術が融合した世界観を体感できる、一度は訪れてみたい世界の絶景です。

7.【ギリシャ】断崖に浮かぶ歴史ファンタジーの世界「メテオラ」

巨岩の頂に修道院が立ち並ぶ独特の景観で知られる「メテオラ」。切り立った岩山の上に築かれた修道院は14世紀以降に建てられ、俗世から離れた修行の場として利用されてきました。

現在は6つの修道院が残り、それぞれ見学可能です。岩壁の側にある階段を上りきると眼下には渓谷や村々が広がり、天空に浮かんでいるかのような視界が開けます。自然の造形美と人間の信仰心が生み出した光景は、ほかに類を見ない絶景といえるでしょう。

8.【イギリス】謎が大き過ぎてロマンしかない「ストーンヘンジ」

イングランド南部の平原に立つ「ストーンヘンジ」は、巨石が円形に並ぶ先史時代の遺跡です。築造の目的はいまだ解明されておらず、祭祀場や天文観測施設であったのではないかなどの諸説が語られています。そもそも巨石をどうやって運んだのかもいまだに謎で、ロマンがありますよね。

夏至の日には太陽が石列と重なり合う姿が見られ、古代人の天文学的知識を感じられますよ。壮大なロマンと神秘に満ちた、訪れる人に強烈な印象を残す絶景です。

9.【チリ】有名なモアイ像に会える「ラパ・ニュイ国立公園」

教科書で子どもの頃に見た人も多いモアイ像があるのが、チリの「ラパ・ニュイ国立公園」です。10世紀から16世紀にかけてつくられたとされる巨大石像は、先住民ラパ・ヌイ族の信仰や祖先崇拝を反映していると考えられています。

草原や海岸線に点在する約900体ものモアイ像は圧巻で、島全体が野外博物館のよう。なぜ建てられ、どのように運ばれたのかは詳しくわかっておらず、今も多くの謎を残しています。

10.【エジプト】何千年も崩れなかった理由を見に行こう「メンフィスのピラミッド地帯」

カイロ郊外に広がる「メンフィスのピラミッド地帯」は、古代エジプト文明を象徴する遺跡群です。最大のギザの大ピラミッドをはじめ、クフ王、カフラー王、メンカウラー王のピラミッドやスフィンクスが並びます。

約4,500年前に築かれたにもかかわらず、今もその姿を保つ建築技術は驚異的。その雄大さや精巧さを、一度はこの目で見たいという人も多いでしょう。王の墓としての威厳だけでなく、天文学や数学を駆使した高度な知識にも触れられる絶景スポットです。

自然景観が美しい世界の絶景おすすめランキング

大地や海、山々が織りなす自然の景観は、訪れる人の心を大きく揺さぶります。大自然のスケール感に圧倒される場所から、繊細で幻想的な美を見せるスポットまで、地球の多様性が生み出す絶景は数えきれません。

ここからは、筆者の選ぶ自然景観が美しい世界の絶景をランキング形式で紹介します。

1.【タンザニア】何日いても足りない！ゾウも見られるかも？「キリマンジャロ国立公園」

「キリマンジャロ国立公園」は、アフリカ最高峰のキリマンジャロ山を中心に広がる絶景スポットです。標高差が大きいため、熱帯雨林からサバンナ、高山植物帯、氷河にいたるまで、多様な自然環境を一度に体感できるのが特徴。

公園内ではゾウやバッファロー、サルなどの野生動物が暮らし、サファリを楽しみながら雄大な山を背景に観察できます。開放感広がる景観と野生の息吹が共存するこの地は、何日滞在しても飽きないほど魅力にあふれる世界の絶景です。

2.【オーストラリア】赤く染まる1枚岩に感動！「ウルル・カタジュタ国立公園」

世界自然遺産に登録されており、雄大な景観を誇る「ウルル・カタジュタ国立公園」。高さ348mの巨大な一枚岩「ウルル」は、エアーズロックの名でも知られ、朝夕に色を変える姿が圧倒的な美を放ちます。

隣接する丸みを帯びた岩山群「カタジュタ」では、奇岩群をめぐるハイキングコースが整備。スタジオジブリの映画の舞台になったともいわれる「風の谷」を歩けば、大地のエネルギーを肌で感じられるでしょう。世界中の旅人を惹きつけてやまない、オーストラリアを代表する絶景スポットです。

3.【スイス】氷と岩が描くスイス最高峰の絶景「ユングフラウ」

標高4,158mを誇るアルプスの名山「ユングフラウ」。鉄道でもアクセスでき、車窓から見える大パノラマは息をのむほどの美しさです。氷河の上を歩く体験やスノーアクティビティも人気で、一年を通じて観光客を魅了しています。

日本でも親しまれる『アルプスの少女ハイジ』の舞台イメージと重ねあわせる旅行者も多く、雄大な自然と牧歌的な情景を同時に感じられるのも魅力。氷と岩が織りなす、スイス屈指の絶景です。

4.【アメリカ】地球が本気を出した場所「グランドキャニオン国立公園」

アメリカ西部に広がる「グランドキャニオン」は、長さ約446km、深さ1,600mに及ぶ巨大な峡谷です。コロラド川が数百万年かけて大地を削り取り、露出した地層は赤や橙、紫など鮮やかな色彩を描き出しています。

公園の南側（サウスリム）の展望台やビュースポットから眺める景観は圧倒的で、刻まれた地層は、地球の歴史そのものを物語る壮大な地形図のよう。夕陽に照らされると岩壁が黄金色に染まり、その幻想的な光景は多くの旅行者を魅了しています。

5.【ブラジル】滝のスケールがケタ違い！「イグアスの滝」

「イグアスの滝」は、幅2.7kmにわたり大小275の滝が連なる世界最大級の滝。轟音を立てて流れ落ちる水の迫力は圧巻で、特に「悪魔の喉笛」と呼ばれる滝壺では、視界いっぱいに水しぶきと虹が広がる様子を楽しめます。

遊歩道を進むと滝の真横まで近づけるので、体全体で水のエネルギーを浴びられますよ。ボートツアーで滝壺に迫ればスリル満点、遊覧飛行から眺めれば壮大さを実感でき、楽しみ方も豊富です。

6.【ニュージーランド】4つの国立公園で構成された壮大な自然景観「テ・ワヒポウナム」

ニュージーランドの南島にある「テ・ワヒポウナム」は、4つの国立公園からなる壮大な自然遺産です。特にミルフォード・サウンドは「世界一美しいフィヨルド」とも称され、断崖絶壁から流れ落ちる滝と、静かな入江がつくり出す幻想的な風景を眺められます。

クルーズやカヤックで水面から眺めれば、迫力と静寂が同居する不思議な時間を味わえますよ。ハイキングルートも豊富で、多彩な自然を体験できるのが魅力のスポットです。

7.【中国】雲の上にある山岳景勝地「黄山」

中国安徽省に広がる「黄山」は、奇岩と松、雲海で知られる絶景の山岳地帯です。朝になると峰々が雲に浮かぶように姿を現し、まるで水墨画の世界に迷い込んだかのような風景が広がります。ロープウェイで登ると、独特の形をした岩や長寿松と呼ばれる松の木が次々と現れ、見る者を飽きさせません。

季節によって表情が変わり、春の花、夏の緑、秋の紅葉、冬の雪景色と一年を通して楽しめます。自然美と文化的イメージが重なる、一度は訪れたい景勝地です。

8.【アイスランド】冬のツアーでしか見られない「ブルーアイスケーブ」

アイスランドの氷河内部に現れる「ブルーアイスケーブ」は、冬の数ヶ月（例年10月中旬〜3月ごろ）だけ姿を見せる貴重な自然現象。洞窟の中に足を踏み入れると、光を透かした氷の壁がサファイアのように輝き、まるで地球の奥深くに隠された宝石箱に迷い込んだかのような感覚に。

ガイドに先導されながら進む探検はスリル満点で、静まり返った空間に氷がきしむ音が響く瞬間は息を呑みます。外界とは切り離された青の世界に包まれる体験は、写真や映像では味わえない感動を与えてくれるでしょう。

9.【ナミビア】世界でも珍しい赤い砂漠「ナミブ砂漠」

世界で最も古い砂漠とされ、真っ赤な砂丘がどこまでも続く風景が印象的な「ナミブ砂漠」。日の出に赤く染まる砂丘は、まさに息をのむほどの圧巻の美しさです。さまざまなビュースポットがありますが、中でも「デッドフレイ」と呼ばれる白い塩湖と黒く枯れた木々の風景は、赤い砂丘との対比が際立ち、まるで異世界のよう。

荒涼とした大地には驚くほど多様な生き物が息づいていて、霧から水分を集める甲虫や、乾燥に適応した植物「ウェルウィッチア」などが見られます。極限環境に適応した生き物や植物を観察すると、生命の神秘を感じられるでしょう。

10.【キューバ】熱帯の強い生命力を感じられる「ビニャーレス渓谷」

キューバ西部に広がる「ビニャーレス渓谷」は、石灰岩の奇岩「モゴーテス」とタバコ畑が織りなすユニークな景観で世界遺産に登録されています。谷を馬や自転車で巡れば、伝統的な葉巻作りや農村の暮らしに触れることができ、自然と人々の営みが調和した風景を体感できます。

特におすすめなのが、夕暮れどきの景色です。渓谷全体が黄金色に染まる光景は格別で、熱帯の力強さと穏やかさを同時に感じられることでしょう。

世界の絶景スポットは体力のあるうちに！旅は思い立ったが吉日

世界にはさまざまな絶景がありますが、アクセスが難しい場所にあるものも少なくはありません。筆者は20歳から10年以上かけて各地を旅し、多くの絶景を見てきましたが、年々「そこにたどり着くまで」が体力的に大変だと感じるようになりました。

旅は、思い立ったその瞬間が最高の行きどき。見たいと思う絶景がある場合は、迷わず向かうべきでしょう。本記事で行ってみたい世界の絶景が見つかったという人は、事前準備を進めてぜひ早めに行ってみてください。交通手段や宿泊施設が押さえられれば、あとは行くだけですよ！