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絶対に行きたい!有名な世界遺産を世界遺産検定2級のライターが厳選

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世界には、一生に一度は見たい絶景や、知っておくべき歴史を持つ地域・建物など、魅力的な世界遺産が点在しています。せっかく旅行をするのであれば、有名な世界遺産を訪れたい人も多いかもしれません。

この記事では、世界遺産検定2級の資格を持つ旅好きライターが、実際に訪れたことのある世界遺産を含めて、有名な世界遺産を厳選しました。それぞれの魅力や特徴を地域別に紹介しているので、ぜひ最後まで読んで次の旅の参考にしてください。

目次

世界遺産とは?概要を解説

世界遺産とは、ユネスコ総会で採択された世界遺産条約をもとに登録される「顕著な普遍的価値」を持った人類共通の財産です。つまり、世界中の人々にとって価値のある地域や建造物、自然、遺跡などのことをいいます。

世界遺産は、人類が築き上げた「文化遺産」と、地球と動植物の変遷を伝える「自然遺産」、文化遺産と自然遺産の両方の価値がある「複合遺産」の3つに分類されます。2025年現在、169の国と地域に世界遺産があり、その総数は1,248件です。

一生に一度は訪れたい!ヨーロッパ&アフリカの有名な世界遺産6選

まずは、一生に一度は訪れたい、その国ならではの絶景が見られるヨーロッパとアフリカの有名な世界遺産を6つ紹介します。

【スペイン】アントニ・ガウディの作品群|斬新なアイデアと自然への敬意が特徴的

「アントニ・ガウディの作品群」は、スペインを代表する都市バルセロナを中心に、建築家ガウディが手がけた7つの建造物が登録されている世界遺産。奇抜でありながらもどこか温かみのある作品群は、曲線にこだわったガウディの斬新なアイデアと、動植物など自然に対する敬意が込められたデザインが特徴的です。

中でも、140年以上建築が続く教会「サグラダ・ファミリア」が有名で、随所にガウディのこだわりや想いが継承されています。2026年には、メインのイエス・キリストの塔が完成するといわれているサグラダ・ファミリア。未完だった世界遺産の歴史的瞬間を目撃するチャンスかもしれません。

【フランス】モン・サン・ミッシェルとその湾|小島にそびえる荘厳な修道院

フランスの西海岸に位置する「モン・サン・ミッシェル」は、8世紀に大天使ミカエルのお告げによって聖堂が建てられた際、岩山が孤島になったという伝説が残っている有名な世界遺産です。

10世紀には島のシンボルでもある修道院が建てられ、キリスト教徒の巡礼地として栄えました。以降、城塞や監獄として使われることもありましたが、19世紀に信仰の地として再興し、今の姿を維持しています。

満潮時には海に浮かぶ幻想的な姿が見られ、おみやげ店やレストラン、ホテルなどの観光資源も充実。連日多くの観光客が訪れる人気のスポットです。

【フランス】パリのセーヌ河岸|近代都市の礎となった芸術の都の風景

フランスの首都パリにあるシュリー橋からイエナ橋までの約8kmが世界遺産に登録されている「パリのセーヌ河岸」。区間内には、ノートルダム大聖堂やルーブル美術館、エッフェル塔など、パリを代表する建造物が並んでいます。美しい景観が特徴のセーヌ河岸は、19世紀後半に整備されたパリの街並みが、世界の都市計画に影響を与えたことで世界遺産に登録されました。

古くから、絵画などの芸術作品のモチーフになってきたセーヌ河岸。パリを訪れた際は、ぜひゆっくりと周辺を歩いて、多くの芸術家が愛した景色を堪能してください。

【イタリア】ヴェネツィアとその潟|海上交易で栄えた水の都

イタリア北東部に位置する「ヴェネツィア」は、かつて東西貿易の中継地として多くの人々が行き交った海上交易都市です。都市構造がほかの都市に大きな影響を与えたことや、当時の技術を示した建造物が数多く残っていることなど、文化遺産の登録基準の6つの項目すべてを満たした世界遺産として知られています。

そんなヴェネツィアの最大の魅力は、なんといっても街を流れる大運河です。大運河は、観光用のゴンドラに乗って移動することができ、船上からは両岸の美しい建物や景観が眺められます。

【クロアチア】ドゥブロヴニク旧市街|「アドリア海の真珠」と呼ばれる要塞都市

「アドリア海の真珠」とも称される美しい街並みが魅力のドゥブロヴニクは、13世紀ごろから地中海交易の中心都市として栄えた要塞都市です。

1979年に世界遺産に登録された旧市街では、オレンジ色の屋根が連なるかわいらしい街並みとともに、街を取り囲む約2kmの城壁が見られます。これは、もともと周辺の対抗勢力から街を守るためにつくられたもので、現在見られるのは12世紀以降につくられた城壁です。

1990年代のクロアチア内戦によって激しく損傷した「ドゥブロヴニク旧市街」。一時危機遺産リストにも登録されましたが、すぐに市民によって修復作業が行われ、1994年にふたたび世界遺産に登録されました。

【エジプト】メンフィスとその墓地遺跡|ギザの3大ピラミッドを含むエジプト文明の象徴

有名な世界遺産のひとつであるエジプトのピラミッドは、「メンフィスとその墓地遺跡ーギーザからダハシュールまでのピラミッド地帯」という名で世界遺産に登録されています。この地帯では、世界七不思議のひとつとして知られているギザの3大ピラミッドをはじめ、80以上のピラミッドやスフィンクスなど、エジプト文明を紐解くのに重要な遺跡が数多く見られます。

中でも、クフ王のピラミッドはエジプト史上最大のピラミッドで、そのスケールの大きさに圧倒されるでしょう。筆者も一度は見てみたい、憧れの世界遺産です。

栄華を極めた歴史を伝える!アジア&中東の有名な世界遺産4選

次に、各国の栄華を今に伝えるアジアと中東の有名な世界遺産を4つ紹介します。

【中国】万里の長城|総延長約2万kmを超える世界最大級の建造物

人類がつくり上げた世界最大の建造物ともいわれている中国の有名な世界遺産「万里の長城」。紀元前7世紀以降、中国を統治した諸国が防衛のために築いてきた壁を連結させた、長大な城壁です。建設には多くの人々が携わったことでも有名で、秦の始皇帝の時代には数百万規模の人々が動員されたそう。

広範囲に及ぶ世界遺産のため、すべてを見るのは難しいですが、観光をする場合は最も有名で壮大な景観が楽しめる八達嶺長城を訪れるのがおすすめです。

【カンボジア】アンコールの遺跡群|華やかなクメール王朝の存在を示す

カンボジアの北西部にある「アンコール」は、9〜15世紀まで栄えたクメール王国の王都があった場所で、400平方kmにも及ぶ広大な遺跡群が世界遺産に登録されています。

見応えのある遺跡群の中でも、特に有名なのがヒンドゥー教における世界観を示した寺院アンコール・ワットです。クメール建築の最高傑作といわれ、緻密につくられた回廊や美しいレリーフの数々など、見どころが多く、時間をかけて巡りたい遺跡といえます。

アンコール・ワットの十字回廊には17世紀に日本の武士が残した落書きもあるので、訪れた際はぜひ探してみてください。

【インド】タージ・マハル|ムガル帝国の皇帝が妻のために建てた白亜の霊廟

インド北部のアグラにある世界遺産「タージ・マハル」は、ムガル帝国の第5代皇帝シャー・ジャハーンが愛する妻ムムターズ・マハルのために建てた霊廟です。左右対称につくられた白い大理石の霊廟は大変美しく、皇帝がどのくらい妻を愛していたのかがよくわかる、ロマンティックな世界遺産といえます。

なお、タージ・マハルは、正面からの角度が最も美しく見えるように緻密に設計されています。写真を撮るときは、敷地内の庭園から正面に向かって撮影すると良いでしょう。

【ヨルダン】ペトラ遺跡|ナバテア人が築いた高度な交易都市

中東の国・ヨルダンの有名な世界遺産「ペトラ遺跡」は、2000年以上前にナバテア人が築いた交易都市の様子がわかる遺跡群です。現在では観光地化され、断崖絶壁のペトラ遺跡へはシークと呼ばれる約1.5kmの狭い道を通って中へ入っていきます。しばらく進むと、映画「インディ・ジョーンズ」のロケ地として知られている巨大な建物エル・ハズネの姿が。神殿のような美しい外観と迫力に、驚くことでしょう。

ほかにも、高度な貯水システムやローマ円形劇場、凱旋門など、商業や交通の要地として栄えたペトラの当時の様子を伝える建造物が数多く残っています。

圧倒的なスケールを誇る!北中南米の世界遺産4選

続いて、圧巻の景色が広がる北中南米の有名な世界遺産を4つ紹介します。

【アメリカ】グランドキャニオン国立公園|大自然の絶景が広がる世界最大の峡谷

アリゾナ州の北西部に位置する「グランドキャニオン国立公園」は、十数億年もの長い年月をかけてできた世界最大の峡谷です。総面積は4,926平方km、全長は約450km、谷の一番深い場所は約1.6kmと、あまりのスケールの大きさに想像するのも難しいかもしれません。

そんな圧巻の大パノラマが広がるグランドキャニオン国立公園は、地質学上、地球の歴史を知るのに最も重要な場所とされ、1979年に世界自然遺産に登録されました。まさに壮大な地球の成り立ちが実感できる、アメリカの有名な世界遺産です。

【アメリカ】イエローストーン国立公園|地熱による景観が美しい世界最古の国立公園

約9,000平方kmもの広大な敷地を誇る「イエローストーン国立公園」は、自然保護を目的に、1978年に世界で最初に世界遺産登録された場所のひとつです。

地球上で最も多くの間欠泉が見られるイエローストーン国立公園の中で、特に有名なのが「グランドプリズマティック・スプリング」と呼ばれる巨大な温泉。中心の青色をはじめ、バクテリアの繁殖によって白色や黄色など、円の外側に向かってさまざまな色に変化している様子が印象的です。まるで虹色のような輝きを放ち、大自然の神秘を感じさせます。

【ペルー】マチュ・ピチュの歴史保護区|アンデス山脈に囲まれた天空の都市遺跡

標高約2,400mのアンデス山脈に囲まれた場所に、天空都市として有名な世界遺産「マチュ・ピチュ」があります。アンデス文明では文字を持たなかったため、なぜこのような高地に都市が築かれたのか明確な理由はわかっていませんが、灌漑施設や太陽の神殿など、高度な技術と知恵が遺跡の随所で見られます。

日本からは遠く、なかなか訪れにくい世界遺産ですが、ほかでは見ることのできない神秘的な絶景が楽しめるマチュピチュ遺跡。筆者も含めて、一生に一度は訪れたいと思う人が多い世界遺産です。

【メキシコ】チチェン・イッツァ|マヤ文明の中心都市として栄えた遺跡

メキシコのユカタン半島の北部にある「チチェン・イッツァ」は、1988年に世界遺産に登録されたマヤ文明の都市遺跡です。

広大なジャングルの中にある遺跡は、階段状のピラミッドが特徴のカスティージョをはじめ、太陽や月を観測するためにつくられたと推測される天文台や、いけにえが投げ込まれていたセノーテ(聖なる泉)など、当時の文化や慣習に関する場所が数多く残っています。しかし、いまだにマヤ文明は謎が多く、チチェン・イッツァは、近年選定された新世界七不思議のひとつに挙げられています。

世界中から観光客が訪問!日本の有名な世界遺産2選

最後に、日本人であれば一度は訪れたい国内の有名な世界遺産を2つ紹介します。

【日本】富士山ー信仰の対象と芸術の源泉|日本の美を象徴する山

日本のシンボルでもある「富士山」は、2013年に世界文化遺産に登録されました。山そのものだけではなく、信仰の対象となった山域や登山道、山麓の神社など、25の資産で構成されています。また、浮世絵に描かれている富士山に代表されるように、日本の芸術の源泉としての側面を有している点が、世界遺産の登録理由になっています。

遠くから眺めるだけでも十分に見応えのある富士山ですが、登頂するのもおすすめ。世界遺産になった背景を知ってから富士登山に挑戦してみると、また違った感動があるかもしれません。

【日本】原爆ドーム(広島平和記念碑)|戦争の悲惨さを後世に語り継ぐ

広島県にある「原爆ドーム(広島平和記念碑)」は、第二次世界大戦中の核兵器によって被爆した建造物跡です。戦争の悲惨さを後世に語り継ぎ、核兵器廃絶と恒久的な平和を願う象徴として、1996年に世界遺産に登録されました。

筆者も教科書などで何度も見たことのある原爆ドーム。それでも、実際に目の前にすると胸が詰まり、さまざまな感情がこみ上げてきました。平和な未来を築くためにも、日本人だけではなく世界中の人々に訪れて欲しい有名な世界遺産です。

有名な世界遺産を訪れて満足度の高い旅行を♪

各国を代表する建造物や自然、遺跡などが登録されている世界遺産は、人類共通の財産として、どれも見応えのあるものばかりです。世界遺産に登録された背景を知ってからそれぞれのスポットを訪れると、より魅力的に感じられるはず。

今回紹介した有名な世界遺産を見に、ぜひ一度現地へ行ってみてください。きっと、今まで以上に満足度の高い旅行ができることでしょう。

  • 記事を書いたライター
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吉本さとる

大阪在住の旅好きフリーライター。学生時代の富士山登頂がきっかけで、まだ見ぬ世界を旅したいと思うように。これまでに国内は全47都道府県、海外はマレーシアでの9ヶ月間の海外生活を含めて18ヶ国以上を訪問。現在は旅行・グルメの記事制作をはじめ、さまざまな職務経験を活かして、企業や就職情報に関する取材と執筆をおこなっている。

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