入国者数「上限撤廃を」 運輸総合研究所が提言
交通や観光政策のシンクタンク「運輸総合研究所」(東京・港)は6日、外国人旅行客などに対する入国制限について、人数制限の完全撤廃など制限の緩和を進めるよう求める提言をまとめた。欧米など先進国と比べて規制が多く、「経済的な損失や人材育成の低迷を招く」として政府に検討を促した。
提言では、1日あたりの入国者数の上限措置そのものを撤廃することや、ビジネスや観光など入国目的ごとに設定する制限を撤廃することなどを求めた。山田輝希主席研究員は「現状では他の主要7カ国(G7)並みとは言えない。ビジネスや学術交流で障害となり得るため、局面は変えるべき」と述べた。
政府は6月に新型コロナウイルスの水際対策を緩和し、1日あたりの入国者数の上限を1万人から2万人に引き上げた。ウイルスの流入リスクが低い順に「青、黄、赤」の3グループに国・地域を分類し、「青」の国に限って10日からは団体旅行客の受け入れを再開する。