星野リゾート、福井県と宿泊施設整備で協定 複数検討
星野リゾート(長野県軽井沢町)は23日、福井県とリゾートホテルの整備運営に関する協定を結んだ。県の観光振興政策と連携し、宿泊施設の企画・開発へ協働する。今後、福井県内の複数箇所での施設整備運営を検討するとしている。2024年春に北陸新幹線の敦賀延伸開業を予定するなか、観光資源を持続的に活用するリゾート事業の立ち上げをめざす。
同社は石川県の2施設を含め国内外58施設を運営する。福井県では子会社を代表とする企業グループが、県立恐竜博物館(勝山市)のある「かつやま恐竜の森(長尾山総合公園)」で滞在型リゾートを再整備・運営する事業者として21年に選ばれている。25年春以降に開業の予定だ。
同事業を含め県内複数箇所で宿泊施設を整備する意向を持つ。勝山以外の具体的な立地や施設、時期は未定で、協定締結をもって検討に着手するとしている。福井県は協定に基づく事業に、21年度に新設した企業誘致補助金を適用する予定。県によると観光事業者として初の適用案件になる見込みという。
県庁で同日、協定締結後に開いた記者会見で、星野佳路代表は「新幹線への対応が大事で、良い影響ばかりとは限らない。観光業は20年、30年先の集客を考える必要がある」「もう一つはインバウンド。世界にいかにアピールしていくかが重要」とし、「期待に応えられるよう努力していきたい」と述べた。