独ルフトハンザ、最終赤字2800億円に縮小 21年12月期
【フランクフルト=深尾幸生】独ルフトハンザが3日発表した2021年12月通期の連結決算は、最終損益が21億9100万ユーロ(約2800億円)の赤字だった。赤字額は約67億ユーロだった前の期の3分の1に縮小した。22年12月期はロシアによるウクライナ侵攻や新型コロナウイルスなど不確実な要因が多く、詳細な業績見通しは出せないとしている。
売上高は168億1100万ユーロと前の期比24%増えた。新型コロナの変異ウイルス「オミクロン型」が10~12月期の需要を押し下げた。21年通年では旅客数は29%増の4694万人だった。営業損益に相当する調整後EBIT(利払い・税引き前損益)は23億4900万ユーロの赤字だった。このうち貨物部門は14億9300万ユーロの黒字と利益額がほぼ倍増した。
カールステン・シュポア社長は声明で「22年の航空需要は力強く伸びると確信している。個人旅行部門を拡大する戦略は成果を上げている」と述べた。ただ、現在欧州とアジアを結ぶ路線はロシア上空を迂回している。通常より燃料費などが多くかかり、数億ユーロのコスト増になるという。
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